研究課題別研究評価
研究のねらい: | ||||||||||||||
現在のVLSI(超大規模集積回路)技術は、その極限的微細化の進行に伴い、配線の複雑さに起因する性能限界が深刻化している。一方、生体の細胞内部では、酵素の分子識別能力に基づいて高密度な生化学反応ネットワークが形成されており、VLSIをはるかに凌駕する集積度が実現されている。本研究では、このような生体分子システムの原理が、配線に制限されない高並列計算の観点からも有用な概念を含むことに着目し、無配線分子コンピューティングのモデルを提案し、以下の2項目に関して検討を行った。
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研究結果及び自己評価: | ||||||||||||||
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領域総括の見解: | ||||||||||||||
酵素トランジスタを要素とする興奮性反応拡散場を実現する技術を開発するとともに、シミュレーションによって、反応拡散場を用いたテクスチャー画像の圧縮・復元や最適経路探索などの新しいアルゴリズムの提案を行った。これは、酵素トランジスタ型反応拡散場を用いることによって、従来の技術とはまったく異なる新しいコンピューティング/信号処理技術の実現が可能なことを示したものである。今後、シミュレーションの段階を超えて、ハード、ソフト両面の研究を発展させることができれば、無配線分子コンピューターの実現も夢ではないとの期待をもたせる成果といえる。 | ||||||||||||||
主な論文等: | ||||||||||||||
特許:国内2件、国外1件 受賞3件
招待講演:国際1件
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This page updated on March 30, 2000
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