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「グリーンアンモニアコンソーシアム」の設立

~COフリー燃料としてのアンモニアバリューチェーン形成に向けた取り組みを検討~

平成29年7月25日

東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)

内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「エネルギーキャリア注1)」の管理法人である、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)(理事長 濱口 道成)は、事業の一環として、「グリーンアンモニアコンソーシアム」を設立しました。

現在、SIP「エネルギーキャリア」では、水素ならびに水素エネルギーキャリアの円滑な導入により、日本の地球温暖化対策とエネルギーセキュリティ注2)の向上に貢献するための研究開発を推進しています。その中で特にエネルギーキャリアの1つであるアンモニア注3)を直接燃料として利用する分野において社会実装に向けた多くの顕著な成果が上がっています。SIPは平成30年度末に終了しますが、今後も継続的にこれらの成果を実用化・事業化へ発展させる取り組みが望まれます。

そこで、SIP終了後の研究の発展を見据えた運営に関して検討することを目的として、「グリーンアンモニアコンソーシアム」を設立しました。本コンソーシアムでは、アンモニアの直接利用分野だけでなく、COフリー燃料としてのアンモニアの供給から利用までのバリューチェーン形成に向けて、研究開発ならびに社会実装に向けた取り組みを検討します。当面は、当該分野でSIPに参画する企業および公的研究機関などで意見・情報交換を行い、より効率的かつ効果的な研究開発項目および目標設定のあり方、その他社会実装に向けた課題の解決策などを検討します。併せて、日本の産業が世界市場をリードし、高いプレゼンスを発揮できるビジネスモデルの構築を目指します。

<「グリーンアンモニアコンソーシアム」の概要>

【企業】19社

株式会社IHI、宇部興産株式会社、大阪ガス株式会社、JFEエンジニアリング株式会社、大陽日酸株式会社、中国電力株式会社、中部電力株式会社、東北電力株式会社、株式会社豊田自動織機、株式会社トヨタタービンアンドシステム、株式会社豊田中央研究所、日揮株式会社、日揮触媒化成株式会社、株式会社日本触媒、株式会社ノリタケカンパニーリミテド、北海道電力株式会社、三井物産株式会社、三菱重工業株式会社、三菱日立パワーシステムズ株式会社

【公的研究機関】3機関

国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所、国立研究開発法人 産業技術総合研究所、一般財団法人 電力中央研究所

・活動内容の概要:

 

<用語解説>

注1) エネルギーキャリア
液化水素やメチルシクロヘキサン、アンモニアなど水素を多く含む物質のことで、エネルギー生産地で合成して、化学的に安定な液体として保存、運搬し、エネルギー消費地で水素を取り出すか、直接エネルギーに変換して使用する。
注2) エネルギーセキュリティ
生活や経済活動に必要なエネルギーを適正な価格で安定的に供給できるようにエネルギーを確保すること。自給率の向上や、燃料の調達先をよりリスクの低い地域へ変更することなどにより向上すると考えられる。
注3) アンモニア
分子式がNHで表される窒素と水素の化合物。水素を高い割合(重量で18%)で含む水素キャリアの一種で、加圧することで容易に液化し(20℃では8.5気圧で液化)、貯蔵・輸送が比較的容易であるため、その利用が期待されている。また、炭素を含まないため、燃焼しても二酸化炭素を排出しないという特徴がある。

<お問い合わせ先>

<JST事業に関すること>

科学技術振興機構 環境エネルギー研究開発推進部
〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町
Tel:03-3512-3543  Fax:03-3222-2068
E-mail:

<SIPの事業に関すること>

内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)付エネルギー・環境グループ
〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 中央合同庁舎第8号館6階
TEL:03-6257-1337
URL:http://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/sip/

<報道担当>

科学技術振興機構 広報課
〒102-8666 東京都千代田区四番町5番地3
Tel:03-5214-8404 Fax:03-5214-8432
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