JST(理事長 濵口 道成)は、本年3月に国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(旧農研機構、旧生物研)(以下、農研機構という。)から提出を受けた調査報告書に基づき、その内容を精査した結果、農研機構に研究委託したJST事業に係る研究費(委託研究費)の執行において不適正な経理処理があったことを確認しました。
このため、JSTは、農研機構および農研機構の研究者に対して、以下2.の措置を講じました。
1.不正使用と認定した事業名および不正使用額
(1)旧独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
事業名 | 研究実施期間 | 不正認定額 | 不正認定期間 |
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戦略的創造研究推進事業(チーム型) | 平成18年度~23年度 | 590,734円 | 平成18年度~19年度 |
革新技術開発研究事業 | 平成17年度~19年度 | 633,150円 | 平成18年度~19年度 |
(2)旧独立行政法人農業生物資源研究所
事業名 | 研究実施期間 | 不正認定額 | 不正認定期間 |
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戦略的創造研究推進事業(チーム型) | 平成14年度~19年度 | 557,046円 | 19年度 |
2.措置の内容
- (1)研究費などの返還請求
- 農研機構に対し不適正な経理処理により支払われた委託研究費について、不正使用額に加え委託研究費にかかる間接経費および遅延損害金(年5%)の合計金額の返還を求め、全額返還されました。
- (2)申請等資格停止
- 農研機構の研究者3名に対して、JSTの全事業への申請資格および共同研究者として参加する資格を平成29年度からそれぞれ2年間停止します。
3.再発の防止について
このような事態が再発しないよう農研機構の研究者などへの周知徹底を行うなど、公的研究費の適正な使用のための改善措置を確実に実施されるよう文書により農研機構に要請いたします。
また、JSTは不正使用などの再発防止に向けた取り組みを一層強化し、今後とも公的研究費の適切な運用がなされるように努めてまいります。