研究課題名
マテリアル×プロセスイノベーションによる革新的ソフト3D界面の創製とやわらかものづくり革命への展開
プロジェクト実施期間
2018年度~2022年度(OI機構連携型)
幹事機関、領域統括(所属)
国立大学法人山形大学 古川英光(理工学研究科 教授)
参画機関(大学等、企業等)
国立大学法人山形大学、参画企業25社
めざす未来
ソフト3D界面とは、ソフト材料(樹脂・有機半導体・インク等)同士やソフト材料と他の材料(セラミック・金属等)が、でこぼこ・球面・曲面等の3次元状界面で接する状態を表し、やわらかさ・柔軟性・変形性を維持し、なお且つ、接着・導電・絶縁・光電変換・ガスバリア等の機能性を併せもちます。これら2つの相反する機能を高度に融合させたソフト3D界面のマテリアル創製と次世代のプロセス革新を究める学問的挑戦を産学共同のコンソーシアムで行います。これにより個別ニーズに対応した少量多品種のデバイス化や製品化が身近にできる「コンビニエンス・ ファクトリー」を構築し、その先のやわらかものづくり革命へ展開させます。
研究のポイント
①ゲル、ゴムなどのソフト材料と複合樹脂材料の3Dプロセッシング方法の開発
②インクジェットにより従来にない機能を3Dなど新たな形態で実現
③「FHEプリンティングプロセス工学」の確立
④三次元形状(3D)に対応した有機エレクトロニクス用薄膜形成技術の確立
⑤柔軟な高速駆動・低損失エレクトロニクスデバイス形成技術の開発
ここがすごい
東京ビッグサイトで開催されましたJFlex2020展において、山形大学有機エレクトロニクス研究センタープリンテッドデバイス技術研究部門で発表しました印刷型有機トランジスタによる新型センサー、FHE型集積デバイス関連の開発成果がグランプリを獲得しました。また、山形大学有機エレクトロニクスイノベーションセンターで発表しました進化したロールtoロール技術、印刷技術による有機薄膜太陽電池、電極付きの3次元成型技術関連の開発成果がプロセス関連分野の部門賞を獲得しました。これらのデバイス試作品は、連携企業と共同で更なるブラッシュアップをしつつ研究開発から次の段階への展開を検討していきます。
企業への一言
山形大学は、有機材料システムの世界的拠点化を目指し、有機EL、印刷エレクトロニクス、有機薄膜太陽電池、蓄電デバイス、高分子微細成型加工、ゲル、3Dプリンタで、卓越・若手人材を招聘し、産学共同で基礎研究から応用開発・事業化までのイノベーションプラットフォームを構築しています。また、オープンイノベーション推進本部を設置し、企業の事業戦略に深く関わる競争領域に重点を置いた大型の産学連携を推進しています。
「マテリアル×プロセスイノベーションによる革新的ソフト3D界面の創製とやわらかものづくり革命への展開」「コンビニエンス・ファクトリー」へご興味がございましたらご連絡をお願いいたします。
コンビニエンス・ファクトリー / CONVENIENCE FACTORY
コンビニエンス・ストアのように、気軽に利用(アイデア・ニーズ主導の開発を提案)できる少量多品種生産の場。従来の多消費ものづくり産業プロセスに対し、今後は個別ニーズに対応した小回りが利く少量生産システムが必要との認識から発案。ソフト3D界面をもつ部品・デバイスを用いた革新的な製品を創出する場とすることを目指している。