原子力システム研究開発事業

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平成17〜19年度採択課題事後評価の結果

原子力システム研究開発事業 −基盤研究開発分野−
革新技術創出型 事後評価総合所見

評価の概略
研究開発課題名(研究機関名):
高強度パルス中性子源を用いた革新的原子炉用核データの研究開発
(国立大学法人北海道大学)
研究期間及び予算額:平成17年度〜平成21年度(5年計画) 1,502,693千円
項目 要約
1.研究開発の概要  マイナーアクチニド(MA)を含む革新的高速炉システム技術の原子炉設計や安全性評価のためには、MA核種の高精度核データが不可欠である。本事業では、世界最高強度パルス中性子源等を用いてCm同位体と長寿命核分裂生成物(LLFP)等の核データ測定を行うとともに、信頼性の高い感度解析コードシステムなどを開発し、MAを含む革新的高速炉システムの設計に資することを目的とする。
 この目的を達成するために、以下の4項目について研究開発を実施する。全体は大きく二つに分けられ、一つは(1)〜(3)の核データ取得で、もう一つは(4)であり、得られた核データの評価等を行い原子炉設計等につなげていく研究開発である。核データ取得では、J-PARCにおける捕獲断面積測定、他施設において行なわれるJ-PARC実験を補完することを主目的とした捕獲断面積測定、また、核分裂断面積測定、崩壊熱等評価のための崩壊核データ測定を行い、新型炉設計等に重要な核データを総合的に取得する。
 (1)J-PARCにおける実験
 (2)他施設における実験
 (3)サンプル整備
 (4)核データ評価、感度解析システムの構築およびベンチマーク計算
2.総合評価 A  本研究開発によって、世界トップレベルの核データの測定・評価・利用システムが整備できたと考えられ、原子力開発全般に渡って、大きな貢献が見込まれる。今後、中性子源強度、対象核種、サンプル状態など様々な実験条件でのシステム特性を実験的に明らかにし、国内のみならず世界的な核データ研究の基幹設備としての活躍を望む。
 設計側と積極的にコミュニケーションを行い、開発項目のひとつである感度解析システムを進化させ、如何なる核種のどのエネルギー領域の核データが、想定される革新的高速炉の概念設計に重要な影響を及ぼすのかを評価し、核データ整備の優先順位を明らかにすることが望ましい。
S)極めて優れた成果を挙げ、今後の展開が大いに期待できる。
A)優れた成果を挙げ、今後の展開が期待できる。
B)成果の一部は得られてないが、他は相応の成果を挙げている。
C)成果の多くが得られておらず、一部についてのみ相応の成果を挙げている。
D)成果がほとんど挙げられていない。

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