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ゲノムと環境の統合解析による生命システムの機能解読
代表研究者: 金久 實 (京都大学化学研究所 教授 )
①目的
日常的な病気は様々な遺伝因子と環境因子が複雑に絡み合った多因子性疾患です。ヒトの健康や病気は、生体システムが安定な状態にあるか不安定な状態にあるかを反映していますので、ゲノムのゆらぎ(遺伝因子)とケミカルなゆらぎ(環境因子、医薬品)を生体システムに関する知識と統合して解析することで、病気の分子メカニズムを理解することができると考えられます。本研究は、すでにゲノム解読の最先端のリソースとして国際的に広く利用されている「生命システム情報統合データベースKEGG」の高度化を行い、医療・創薬・環境保全のためのバイオインフォマティクス技術を開発することが目的です。②研究概要
KEGGではこれまで代謝やシグナル伝達をはじめ生体システムの機能に関する知識を、パスウェイマップとオントロジー(機能階層)としてコンピュータ化し、大量のゲノムデータやケミカルデータをこの知識ベースにマッピングして、生物的意味解読を行う方法論を提供してきました。本研究では病気に関する分子レベルの情報を計算可能な形にコンピュータ化すること、世界中の医薬品情報を化学構造をもとに統一的に集積し標的や効能と関係づけることで、すなわちゲノムのゆらぎとケミカルなゆらぎの情報を加えることで、知識ベースの拡充を行っています。③研究概要図
