「生命情報データベース高度化・標準化 第Ⅱ期」の中間評価(課題評価)結果

「生命情報データベース高度化・標準化 第Ⅱ期」の中間評価(課題評価)結果

バイオインフォマティクス推進センター 統括
勝木元也

1.研究開発領域の概要

生命情報科学に不可欠で生命情報科学の高度化に資するデータベースの高度化・標準化(データ整備を含む)を対象とした研究開発を行う。特に、国際共同運用データベースを始めとする継続運用が重視されるデータベースについて高度化・標準化を行う。この研究開発の成果が、情報科学的、生物学的研究のインセンティブとして機能することで、21世紀のバイオインフォマティクスの確立を目指す。

2.各課題の中間評価結果

(1)「ホヤプロテイン統合データベースの構築」 別添1
代表研究者:稲葉 一男(国立大学法人筑波大学下田臨海実験センター 教授)
(2)「ゲノムと環境の統合解析による生命システムの機能解読(KEGG)」 別添2
代表研究者:金久 實(国立大学法人京都大学化学研究所 教授)
(3)「バイオ基幹情報資源の高準化と共用化」 別添3
代表研究者:菅原 秀明(大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所 特任教授)
(4)「オントロジーによるパスウェイの高度化および国際標準化 (INOHパスウェイデータベース)」 別添4
代表研究者:高木 利久(国立大学法人東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授)
(5)「蛋白質構造データバンクの国際的な構築と高度化(PDBj)」 別添5
代表研究者:中村 春木(国立大学法人大阪大学蛋白質研究所 教授)
(6)「メタボロームMSスペクトル統合データベースの開発 (Metabolome-Mass Spectral Database)」 別添6
代表研究者:西岡 孝明(慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 先端生命科学研究所 教授)
(7)「マルチモーダル統合バイオDB(Multimodal BIODB)」 別添7
代表研究者:森下 真一(国立大学法人東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授)

3.総評

いずれの研究開発課題とも概ね当初の研究開発計画通り順調に進捗している。技術開発水準に合わせて研究開発計画を変更、あるいは前倒し修正している課題もある。研究開発開始後3年目となるが、より高度化・標準化が進んだデータベースが公開され、広く利用可能となっている。現在大きく変化していくライフサイエンス研究に対応した研究開発も見られ成果が得られている課題もある。今後については助言された方向性や考慮すべき点などを勘案し、研究開発を進めていただきたい。また、研究や関連技術の進捗に合わせ、研究開発計画の修正などに対する柔軟な支援を実施するものである。