2004年5月20日(木) 蛋白質 folding の分子シミュレーション | |
講師: | 肥後 順一 |
内容: | 蛋白質の立体構造がどういう理由で形成されるのかという問題は、生命科学の基本的問題として、ずっと解けずに残っている。一方、ヒトゲノムの解読が完了し、蛋白質の網羅的研究が重要であるとの認識のもと、すべての蛋白質の立体構造を決定していこうとするプロジェクトが進んでいる。今後、蛋白質の様々な立体構造が明らかにされていく過程で、立体構造形成についての物理化学的な理解は、ますます必要になるであろうと考えられる。本講義では分子シミュレーションを用いた蛋白質の折れ畳み(folding)の研究を紹介する。特に、蛋白質を構成する原子とそれを取り巻く水分子を、近似することなくすべて厳密に取り扱う計算で、現在どこまで立体構造予測ができるかを話す予定である。またその計算の結果得られる自由エネルギー地形について、および得られる多様な立体構造を分類する方法について話す。 |
参加資格: | Unix の操作を知っていることが望ましい |
2004年5月20日(木) 蛋白質の folding simulation の実際 | |
講師: | 宮川 博夫 |
内容: | 実際に分子シミュレーションを行い、蛋白質の立体構造が形成されていく過程を観察してみる。MD engine という高速専用計算機を使う。実習は時間が限られており大きな計算はできないので、20残基程度のミニ蛋白質について計算を行う。また、計算を効率化するために、立体構造形成を促進するためのバイアスをかける。 |
参加資格: | Unix の操作を知っていることが望ましい |