2004年2月6日(金) ゲノム進化・マッピング階層モデルについて | |
講師: | 岸野洋久 |
内容: | 遺伝子配列や分子マーカー、ゲノム組成のデータが整備されて来るにつれ、生命科学・農学・医学における興味ある課題に感度良く応えることが可能になってきた。質的に変貌を遂げているデータに即応するためには、データ解析と実験の間の密接なフィードバックが不可欠である。そして、データを集団の中に位置づけることがこれまで以上に求められてきている。本講義では、集団遺伝学と分子進化学における諸特性が集団・系統間でどう分布し、どのように相関しているか、統計的にモデリングするアイデアを、実例を交えて平易に紹介することを目指す。保全遺伝、連鎖解析、ウイルス・バクテリアの進化などにおける解析例を通して、こうしたアプローチが集団構造、生物の適応・多様化の理解を感度良く、偏りなく推定するために極めて重要であることを見る。 授業中、折に触れて、いくつか解析を実践・体験する。 |
参加資格: | 異分野の方々を広く受け入れたい。生命現象を定量的に把握するために、統計的にモデリングすることに関心のある方。全体的なアイデアを感覚的に掴み、これを出発点として自力であるいは共同研究を通じて、自身の問題を解決して行こうとしている方が望ましい。 |