2006年7月26日(水) 文献を擬似ニューロンとするデータベースの推論機構と遺伝学への応用 | |
講師: | 豊田 哲郎 |
内容: | ゲノム知識の体系化研究として、我々は、文献などの各ドキュメントや各概念語を擬似ニューロンとする「脳型モデル」でデータベースを構築した。脳型モデルでは多様で膨大なドキュメントの統合が容易なうえ、最初にキーワードで全文検索してから数段階の推論過程を経由して目的の条件を満たすものを表示し終えるまでが秒程度の短時間で完了する。人間の思考パターンに近づけることで、どのような問題を解決できるか研究している。ここでは文献(Medline)、遺伝子、薬物、代謝物、バイオリソースなどの網羅的情報を学習させたPosMedデータベースの推論機構を解説し、ポジショナルクローニングにおける候補遺伝子推定問題に応用する。 |
参加資格: | 遺伝学やポジショナルクローニングについて基礎的な知識を有する者。機能遺伝子探索を実際に行なっているWet研究者向けにわかりやすく解説する。 |
2006年7月26日(水) 理研GSCのウェブサイトを使った候補遺伝子選択演習 | |
講師: | 豊田 哲郎 |
内容: | ヒトおよびマウスを対象生物種とし、PosMedやOmicBrowseなどのツールを利用した次の演習を行なう。 (1)多型がみつかった遺伝子について表現形質との関連性を推論的に探る。 (2)マイクロアレイ解析で選び出した遺伝子と表現形質との関連性を推論的に探る。 (3)遺伝学的マッピングで絞り込まれた染色体区間内から候補遺伝子を選び出す。 (4)上記染色体区間内にある遺伝子群とマイクロアレイ解析で選び出した遺伝子群の間の繋がりを調べる。 (5)相乗効果(エピスタシス)が見られる2つの染色体区間の中から候補遺伝子ペアを選び出す。 【注、PosMedは、「ゲノムからフェノームにわたるオミックス知識を体系的に学習させた知的データベース(ゲノム~フェノームスーパーブレイン)プロジェクトhttp://omicspace.riken.jp 」において現在も改良と学習強化が進められている。】 |
参加資格: | 遺伝学やポジショナルクローニングについて基礎的な知識を有する者。機能遺伝子探索を実際に行なっているWet研究者向けにわかりやすく解説する。 |