2004年7月29日(木) 蛋白質の立体構造予測 | |
講師: | 西川 建 |
内容: | 蛋白質の構造予測問題は30年以上に及ぶ未解決の問題であり、計算科学にとっての大きな課題となっている。講義ではまず最初に、どうして構造予測がそんなに難しいのか、という理由を蛋白質の高分子としての特殊性という観点から解説する。実際の構造予測研究の流れは、類推(ホモロジー)をベースとした実用的な方法の開発と、究極的な構造予測を目標としたアブイニシオ予測研究に大別される。それぞれについて最新の方法論の紹介を含めて概説する。また、ゲノム配列データへの応用例についても触れたい。 |
参加資格: | 特にありません。 |
2004年7月29日(木) 全ゲノム立体構造予測データベース GTOP:機能と使い方 | |
講師: | 福地 佐斗志 |
内容: | 近年ゲノム配列決定が一般化し、配列から得られるデータをいかに活用して行くか、ということが大きな問題となりつつある。このような流れの中、ゲノム配列から予測される遺伝子産物、蛋白質の注釈付け(アノテーション)の重要性はいっそう増している。蛋白質の大まかな形(主鎖構造)の予測に関しては高性能のホモロジー検索法が開発され、全ゲノムの遺伝子産物の少なくとも半数程度は立体構造の注釈付けが可能である。本実習では、我々の運営するデータベースGTOPの機能を紹介するとともに、具体的な使い方が実感できるよう実習を行う予定である。 |
参加資格: | 特にありません。 |
2004年7月29日(木) Web サーバを使った一次元構造予測:二次構造と埋もれ度の予測 | |
講師: | 金城 玲 |
内容: | 蛋白質の立体構造をアミノ酸配列に沿って一次元的に表現したものを「一次元(1D)構造」と呼ぶことにする。H (helix)、E (strand)、 C (coil) など二次構造の文字列や、各アミノ酸残基の立体構造中での埋もれ度などは 1D 構造の例である。アミノ酸からこれらの 1D 構造を予測する方法はいろいろ開発されていて、インターネット上でいくつかの予測サーバが利用できる。この実習では、二次構造予測と埋もれ度予測の方法論を概観した後、予測サーバを用いて実際に「予測」を行ない、その結果を正解と比較し、蛋白質の構造予測の現状を体感してもらう。 |
参加資格: | 特にありません。 |