サイエンスアゴラ2018 シナリオ構築企画
開催報告
LCSでは、2018年11月10日サイエンスアゴラ2018の一環としてテレコムセンタービルでシナリオ構築企画を開催しました。
参加者が企業のリーダーになった想定で、温室効果ガスの削減等、気候変動に対応した経営戦略シナリオづくりを4つのグループ(医薬品産業、農業法人、自動車メーカー、エネルギーサービス関連)に分かれて行いました。
地球温暖化に関連して起こりうるイベントを3つ設定した後、その先に何が起こるかをブレインストーミングし、影響度や不確実性を評価しました。その結果、各グループで以下の事項が、持続可能な企業経営のために重要な観点となることを見出しました。
会場内は終始和やかな雰囲気で進み、年齢や職業、役職等関係なく、楽しみながらシナリオ作りをすることができました。
ご参加・ご協力いただきました皆様誠にありがとうございました。
【Aグループ 医薬品産業】
ファシリテータ:森俊介 LCS研究統括
論点の例:CO2固定バイオケミカル
- 熱中症
- 生産現場の働き方
- サプライチェーンへの影響
- CO2固定バイオケミカル
【Bグループ 農業法人】
ファシリテータ:産総研 玄地裕 副研究部門長
論点の例:再エネ利用の植物工場
- 食料枯渇
- 人類が気候変動に対して適応するシナリオ・技術
- 移住、食べ物、生き物の変化
- 移動手段や働き方の変化
【Cグループ 自動車メーカー】
ファシリテータ:吉岡剛 LCS客員研究員
論点の例:自動車がなくなる社会での想定
- 自動車社会の高度化
- 自動車がなくなる社会での想定
- 自動車産業は将来的に情報技術産業、インフラ産業、CO2利用技術産業へ展開
【Dグループ エネルギーサービス関連】
ファシリテータ:桐山恵理子 LCS研究員
論点の例:宇宙を利用した緩和
- 宇宙利用緩和計画
- 地底都市計画への企業参画
最後に各グループの発表を行い、それぞれのテーマとSDGsへの貢献との関連付けを検討していただきました。開催後のアンケートでは、多くの参加者から「新しい気付き等得るものがあった」、「満足だった」と評価していただき、充実した一日となりました。

科学技術振興機構は「持続可能な開発目標(SDGs)」への科学技術イノベーションの貢献(STI for SDGs)という視点から積極的に活動しています。本シンポジウムもその一環として、SDGs達成への貢献につながることを期待しています。