今吉 亜由美
可動性超分子キラリティが拓く不斉光反応
グラント番号:JPMJPR25M1
研究者: 今吉 亜由美
京都府立大学
大学院生命環境科学研究科
講師
研究概要
太陽から降り注ぐ光は、ユビキタスな反応資源です。しかしながら光本来がもつ不斉である円偏光を不斉源とする不斉合成は未発達領域の一つです。本研究では可動性超分子キラリティが生み出すキラル循環によって新しい不斉合成法を開発します。創薬や光学デバイスに重要なキラル源を創出する新概念に基づく不斉合成法の基盤を創ります。
宇賀田 洋介
イオンの複合化で挑む持続可能な水系蓄電池材料の創製
グラント番号:JPMJPR25M2
研究者: 宇賀田 洋介
横浜国立大学
先端科学高等研究院
助教
研究概要
環境負荷・資源制約の少ない水系二次電池の構築に向けて、イオンの複合化がもたらす異種イオン効果や機能創発を活用し、電池劣化の要因となる自由水の少ない高塩濃度の電解液や、高容量・高安全性を併せ持つ層状酸化物に耐水性を付与した高性能電極を開発します。また、これらの材料を組み合わせた電池の充放電反応機構解明を通じて、長寿命な水系二次電池を実現する材料設計指針の確立を目指します。
亀尾 肇
ケイ素資源の高度循環を実現する結合活性化法の創成
グラント番号:JPMJPR25M3
研究者: 亀尾 肇
大阪公立大学
大学院理学研究科
准教授
研究概要
ケイ素資源の高度な循環利用を実現するため、天然資源であるケイ石(SiO₂)から有機ケイ素化合物を効率的に得る手法に加え、廃シリコーン、シリカスラグ、稲殻灰など多様な副産物から有機ケイ素化合物へと再資源化する方法論を開拓します。さらに、結合エネルギーが高く反応性に乏しい結合を選択的に切断・変換する新しい活性化原理を確立し、分子変換反応の学理を根本から拡張する理論の創出を目指します。
金 雄杰
未使用炭素資源の循環に資する高機能固体触媒の開発
グラント番号:JPMJPR25M4
研究者: 金 雄杰
東京大学
大学院工学系研究科
准教授
研究概要
未利用炭素資源である廃プラスチックやバイオマスの加水素分解は、持続可能な材料・資源循環の実現において重要な技術です。本研究では、リン酸塩担体の表面改質によって金属種を高分散かつ安定に固定化し、高活性と高選択性を兼ね備えた固体触媒を開発します。これにより、材料・資源循環に貢献する加水素分解プロセスを確立するとともに、反応機構の解明を通じて「分解化学」の体系化を目指します。
黒田 悠介
プラスチック酵素が実現する未利用タンパク質のアップサイクル
グラント番号:JPMJPR25M5
研究者: 黒田 悠介
京都大学
大学院薬学研究科
講師
研究概要
天然酵素を凌駕する選択性と人工樹脂特有の再利用性を兼備する高機能性マテリアル「プラスチック酵素」を提案し、ケラチンなどの焼却処分されてきた未利用タンパク質の配列選択的な加水分解を具現化することで、医薬品・食品・バイオマテリアル分野に最適な形でペプチドを供給可能とする環境調和プロセスの実現に向けた基盤を構築します。
小林 弘明
多電子カチオンレドックスを利用する資源制約フリー正極材料の創成
グラント番号:JPMJPR25M6
研究者: 小林 弘明
東京大学
大学院工学系研究科
准教授
研究概要
従来の蓄電池正極材料研究は八面体ユニットをレドックス中心とした材料がほとんどであり、四面体ユニットをレドックス中心とした材料は未開拓領域となっています。本研究では、アルカリ超過剰酸化物材料で発現する四面体ユニットのレドックスケミストリーを明らかにし、鉄・マンガンの可逆な多電子カチオンレドックス反応を活用した、資源制約フリーと高エネルギーを両立するナトリウムイオン電池正極材料を創出します。
権 正行
メカノケミカル反応による希少元素アップサイクル
グラント番号:JPMJPR25M7
研究者: 権 正行
京都大学
大学院地球環境学堂
助教
研究概要
希少金属の入手制限や環境汚染の観点から、廃棄物から希少元素を回収し利用する技術の重要性は増加しています。本研究では、グリーンケミストリーとして有用なメカノケミカル反応によるπ共役錯体化を用いて、固体廃棄物から希少元素を回収すると同時に、素材の無毒化を図ります。さらにπ共役材料に由来する高機能化を実現するアップサイクルの構築、および固体廃棄物から選択的に元素回収を行う学理構築を目指します。
鈴木 肇
層状複合アニオン光触媒を用いた高効率物質・エネルギー変換
グラント番号:JPMJPR25M8
研究者: 鈴木 肇
京都大学
大学院工学研究科
助教
研究概要
本研究では、設計駆動の複合アニオン光触媒の開発を推進し、層状酸ハロゲン化物および層状酸硫化物光触媒を対象に、人工光合成の発展に資する革新的物質・エネルギー変換系の構築に取り組みます。具体的には、単一粒子内に異方的傾斜ドーピングを施すことで内部電場により電荷分離を促進させる、層間空間および層間イオンを活用して目的反応を選択的に進行させる、ことで高効率な人工光合成反応の実証を目指します。
中本 康介
環境調和型アコイオニクス材料の創製
グラント番号:JPMJPR25M9
研究者: 中本 康介
東京理科大学
理学部第一部
助教
研究概要
地球環境と調和しうる循環型社会の実現に資する新規材料の創製を目指し、結晶性多孔体中に導入された水和イオンおよび水分子の構造的特徴を捉えます、これにより、水和状態におけるイオン輸送機構や相互作用を明らかにし、エネルギー変換・貯蔵過程において高出力・高効率を実現する新たな蓄電デバイスの基盤原理を確立します。アコイオニクスという新概念の確立を通じて、環境調和型エネルギー材料科学の新領域を開拓します。
長谷川 慎吾
革新的C-H結合変換に向けた金属酸化物クラスター触媒の創製
グラント番号:JPMJPR25MA
研究者: 長谷川 慎吾
横浜国立大学
大学院工学研究院
助教
研究概要
C–H結合官能基化反応は、高効率かつ環境調和型の物質変換技術として期待されていますが、現状では有害・高価な酸化剤の使用、および位置選択性制御を配向基に大きく依存していることが問題となっています。本研究では、金属酸化物クラスターの特異な触媒作用と精緻な触媒表面設計によって、酸素を酸化剤とし、配向基を利用しない位置選択的なC–H結合官能基化反応の実現を目指します。
Ma Nattapol
Development of metal-organic glasses for intermediate-temperature hydrogen production
グラント番号:JPMJPR25MB
研究者: Ma Nattapol
物質・材料研究機構
若手国際研究センター
ICYSリサーチフェロー
研究概要
酸化物ガラスで確立された組成チューニング戦略に着想を得て、私は金属有機ガラスの設計上の制約を克服する新たな合成手法を開発することを目指している。本研究では、網目修飾体と網目形成体を戦略的に導入することで、ネットワークドメインサイズや局所構造を制御し、金属有機ガラスの物性を精密に調整する。最終的目標は、中間温度領域における水電解に必要な高いプロトン伝導性を有する、持続可能な材料を実現することである。
渡邉 貴一
サーキュラー高分子固体電解質の開発
グラント番号:JPMJPR25MC
研究者: 渡邉 貴一
岡山大学
学術研究院環境生命自然科学学域
准教授
研究概要
近年、固体電解質は高性能化と引き換えにリサイクル性や資源依存性が課題となっています。本研究では、クリック反応性イオン液体モノマーと動的共有結合を組み合わせることで、無溶媒系で高イオン伝導性・リサイクル性・資源循環性を併せ持つイオン伝導性ビトリマー「サーキュラー高分子固体電解質」の設計指針を確立します。得られた成果を基に、廃棄物由来原料のアップサイクルによる、イオン伝導性ビトリマーも開発します。