[人間中心インタラクション] 2025年度採択課題

加藤 淳

共創的コンテンツ制作を支える時系列共有支援技術

グラント番号:JPMJPR25I1
研究者
加藤 淳

産業技術総合研究所
人間情報インタラクション研究部門
主任研究員

研究概要

アニメ制作などの共創的コンテンツ制作現場では、各工程で関与する職能や人数が大きく変化するため、データの共有制御が頻繁に行われ、膨大な手作業により人為ミスや属人化が課題となっています。本研究では、まず現場での調査研究により時系列共有制御の実践を明らかにします。そして、これを表現可能なドメイン固有言語を開発し、直接操作などでプログラミング可能とするインタラクション技術を実現して課題解決を目指します。

東風上 奏絵

遊び心のある教え方ができる個別指導ロボットの研究

グラント番号:JPMJPR25I2
研究者
東風上 奏絵

京都大学
大学院情報学研究科
特定助教

研究概要

先生は、冗談を交えたり、時には生徒をからかったりするなど授業中に様々な遊び心を発揮し、生徒の学びを引き出しています。本研究の目的は、子どもに対して遊び心のある個別指導ができるロボットの実現です。まず、遊び心があると感じられる授業コンテンツの生成手法を確立します。次に、その場でのインタラクションを含む遊び心のある教え方を実現し、最終的には生徒の遊び心理解に基づく遊び心のある教え方の実現を目指します。

坂井田 瑠衣

視覚中心社会における視覚障害者の適応的ふるまいの解明

グラント番号:JPMJPR25I3
研究者
坂井田 瑠衣

公立はこだて未来大学
システム情報科学部
准教授

研究概要

人間社会は晴眼者によって作られ営まれている視覚中心社会です。視覚障害のある人々は、視覚を基盤としたインタラクションの規範への適応を日常的に迫られています。本研究では、視覚障害者と晴眼者のインタラクションのビデオデータを収録・分析し、視覚障害者が晴眼者とのインタラクションに参加するために用いている方法を明らかにします。視覚中心主義を乗り越えるインクルーシブなインタラクション環境への貢献をめざします。

酒井 晴香

高齢者をめぐる日常的支援インタラクションの解明

グラント番号:JPMJPR25I4
研究者
酒井 晴香

広島大学
大学院人間社会科学研究科
助教

研究概要

超高齢社会の日本では、家族や地域の人々によるさりげない日常的支援が自立高齢者の生活を支えていますが、その詳細なインタラクション技法は暗黙知に留まっています。本研究では、日常生活場面で収録した支援インタラクションの構造とプロセスを分析し、何が支援の有無や方法などに影響を与えるか明らかにします。これにより、高齢者の様子や状況に応じて手助けの仕方を調整できる「人らしい」支援技術設計への貢献を目指します。

ターン 有加里ジェシカ

公正な分担の実現に向けた人間理解の深化

グラント番号:JPMJPR25I5
研究者
ターン 有加里ジェシカ

神戸大学
大学院人文学研究科
助教

研究概要

人間は、集団の中で、多様な他者と多様な仕事を分担しながら生きています。多様な人間が多様な仕事を分担するとき、どのような分担が公正と見なされるのでしょうか。また、公正とされる分担の実現が難しい場合、どのような介入が有効でしょうか。 本研究は、調査と実験を通じてこれらの問いを検討し、人間の公正観や分担行動に対する理解を深めることで、実社会の分担場面で公正を実現するために有効な情報科学技術を提案します。

畑田 裕二

過去・現在・未来の再解釈を促す身体化インタラクションの創出

グラント番号:JPMJPR25I7
研究者
畑田 裕二

東京大学
大学院情報学環
助教

研究概要

本研究の目的は、VRやアバター等の身体変容技術を活用して、自身の過去・現在・未来に関する解釈としての物語的自己をポジティブに変容させる身体化インタラクションの実現です。メタバース等でのフィールドワークに基づいて過去の想起や未来の予期、現在の関係性に介入する技術基盤を開発し、固着したネガティブな物語を再解釈する治療的介入、不安等を和らげる予防的介入、人生の意味を深化させる促進的介入を実現します。

蜂須 拓

協働的なタッチを支援する共創型プラットフォーム

グラント番号:JPMJPR25I8
研究者
蜂須 拓

筑波大学
システム情報系
助教

研究概要

本研究では,協働的なタッチを支援する共創型プラットフォームを開発します.タッチは物理・社会的距離が最小な対人インタラクションです.複数名間のタッチを計測し,低遅延な感覚刺激を提示するウェアラブル技術を基盤に,教育と娯楽の文脈で協働的なタッチを通じた対人交流を支援する仕組みを設計します.将来的には,技術のオープン化による外部貢献を促進し,教材やゲームコントローラとしての産学普及の展開を目指します.

藤田 和之

物理的開放性を適応的に制御可能な作業環境の実現

グラント番号:JPMJPR25I9
研究者
藤田 和之

東北大学
電気通信研究所
准教授

研究概要

本研究では,間仕切りや天井高によって決まる「物理的開放性」の動的制御が作業者へ与える影響を明らかにし,高い生産性・快適性を保つための物理的開放性の適応的制御の方法論を確立することを目的とします.このために,作業者の頭上空間を活用した屋根型ロボットシステムを開発し,これを用いた行動観察調査を通じて,作業者-作業環境間のインタラクションの設計指針を導きます.

三河 祐梨

空間分散的視覚刺激による人間行動と体験変容の探究

グラント番号:JPMJPR25IA
研究者
三河 祐梨

東京大学
大学院情報理工学系研究科
助教

研究概要

駅や広場にある多面連動ディジタルサイネージは、日常的に誰もが遭遇しうる空間分散的視覚刺激装置であり、大人数の体験や行動を変える可能性を有します。本提案ではこの人間行動や体験変容を、ワークショップ形式で参加者群との双方向的な対話を通して反復的に設計・改善し、そして不特定多数を対象とする実証実験でその実効性を明らかにします。これにより、ナッジ的な誘導に基づき、心地よく歩ける都市空間の実現をめざします。

瑞穂 嵩人

リアルとVRの記憶が混濁するメカニズムの解明と制御手法の構築

グラント番号:JPMJPR25IB
研究者
瑞穂 嵩人

東京大学
大学院情報理工学系研究科
助教

研究概要

本研究の目的は、VR体験において知覚や意味の整合性に基づき体験されるリアリティであるPlausibility(もっともらしさ)に着目したアプローチにより、バーチャルとリアルの記憶が混濁するメカニズムを解明し、その制御手法を確立することです。VRにおける記憶の特性や記憶混濁に関する質的・量的調査と、その知見に基づくPlausibility操作が記憶混濁に与える影響の量的調査を行います。

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