サブユニットの組み合わせによる協同性の発現について Since March 1,2002   
   


本研究は、生体内のシグナル伝達に係わるタンパク質表面のリン酸化反応を対象とした人工酵素の創出を目指しております。生体内に存在する天然酵素として、タンパク質とRNAの複合体が知られており、これらの酵素はタンパク質の特定部位を認識し、反応の出発物質と中間物質を捕捉し、反応を促進させ、生成物を放出します。つまり、酵素は分子認識性、構造の自由度(出発物質から中間物質まで捕捉できる)と反応性という機能を持っております。

上記機能を創出するため、まずタンパク質の特定部位を認識するRNA-ペプチド複合体を作製します。RNAは構造の自由度を持ち、ペプチドは官能基を提供することで反応を促進させます。このような機能を持つサブユニットを組み合わせることにより、タンパク質の特定部位に対して出発物質から中間物質まで捕捉できる構造の自由度と特定の反応を促進させる人工酵素を創出します。



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ライブラリー法の適用による分子認識場・化学反応場の最適化