H14年度採用研究課題名と研究者紹介
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平成13年度 平成14年度 平成15年度
荒瀬 尚 川口 寧 坂口末廣 西川喜代孝 藤永由佳子 松本 功 和田昭裕
新しいウイルスゲノム改変系を利用した
名古屋大学大学院医学系研究科 助教授
川口 寧
川口寧(かわぐちやすし)
1986年
東京大学教養学部理科II類入学
1988年
東京大学農学部獣医学科進学
1992年
東京大学農学部獣医学科卒業
同大学大学院農学生命科学研究科博士課程入学
見上 彪教授に師事し、動物の免疫不全ウイルス、ヘルペスウイルスの研究を行う
1993年
日本学術振興会特別研究員に採用
1995年
大学院博士課程修了(短縮)、博士(獣医学)
1995年
4月〜5月
東京大学Post-Doctoral Fellow
1995年6月〜
'97年9月
シカゴ大学Marjorie B. Kovler癌ウイルス研究所
Bernard Roizman教授の下でPost-Doctoral Fellow
ヘルペスウイルスのプロトタイプである単純ヘルペスウイルスの研究行う
1996年
日本学術振興会海外特別研究員に採用
1997年10月
東京医科歯科大学難治疾患研究所・助手に採用。
帰国後は、単純ヘルペスウイルス、Epstein-Barrウイルスを含む様々な ヘルペスウイルスの研究および遺伝子治療用ウイルスベクターの開発を行う
1999年4月
同講師に昇進
2000年4月
同助教授に昇進
2002年11月
名古屋大学大学院医学系研究科附属病態制御研究施設ウイルス感染研究部門・助教授として転任
2005年7月
東京大学医科学研究所附属感染症国際研究センター感染制御部門助教授 に異動
【受賞歴】
1994年 9月 日本獣医学会獣医学奨励賞
2001年11月 日本ウイルス学会杉浦奨励賞

 ウイルスは宿主細胞なしでは増殖することはできません。よって、ウイルスは、宿主細胞機構を巧みに利用してその生存を図っていると考えられます。ウイルスの根本的な増殖機構および病原性発現機構の解明には、ウイルス因子が如何に宿主細胞機構と相互作用し、宿主細胞機構を制御する(のっとる)かを明らかにすることが必要であり、これらはウイルス研究の醍醐味でもあります。
 私の研究対象であるヘルペスウイルスは、ヒトに粘膜性疾患、腫瘍性疾患、神経性疾患等の多様な疾患を引き起こします。また、日和見感染症としても重要であり、エイズや移植手術等で免疫力が著しく低下した際にはしばしば致死的な疾患を引き起こします。私は、10年以上、ヘルペスウイルスの分子生物学的研究に携わってきました。そして、ウイルスが効率的に宿主細胞を制御するために、各ウイルス因子に驚くべき多機能をもたせているという事実を目の当たりにしてきました。今後は、いままでのスタンスを踏襲し、ウイルス研究の醍醐味を味わいつつも、'ウイルス感染症を制圧する'というウイルス研究の根本的目的を常に念頭に置き、研究の過程で得られた新たな知見を少しでもウイルス感染症の治療、さらには、最近新たにウイルス研究の目的に加わった'遺伝子治療用ウイルスベクターの開発'に結びつけたいと思っています。
 
 
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