川端重忠(かわばたしげただ) |
1989年 |
大阪大学歯学部卒業 |
|
大阪大学大学院歯学研究科に入学 |
|
口腔細菌学教室・浜田茂幸教授に師事
う蝕原性細菌の病原性に関する研究に従事 |
1993年 |
大学院を修了、博士(歯学) |
1993年
4月〜9月 |
大阪大学歯学部研究生 |
1993年10月
〜'95年2月 |
米国アラバマ大学バーミンガム校医学センターDr.
H. Kiyono, Dr. J. R. McGheeの下で、ポスドクとして粘膜免疫とワクチンに関する研究に従事 |
1995年3月 |
大阪大学歯学部助手に任官し、小腸上皮細胞間リンパ球の機能に関する研究を行う |
1997年12月 |
同講師に昇進し、A群レンサ球菌の細胞付着性に関する研究を始める |
1998年9月 |
同助教授に昇進、A群レンサ球菌感染症の劇症化因子に関する研究を行う |
2006年5月 |
大阪大学大学院歯学研究科 教授に昇任 |
|
私の研究対象であるA群レンサ球菌の全ゲノム配列が2001年に公開され、ポストゲノムの時代に突入した。最近、マスコミなどでもゲノム創薬やゲノム医学という単語をよく目にするようになった。塩基配列がわかれば遺伝子の働きが明らかになり、すぐにでも良い薬ができるような楽観的な空気が多少感じられるが、魅力あるアプローチであることには違いないだろう。
私のこれまでの研究のキーワードは、病原微生物における病原因子の解析である。多くの病原微生物が人間を一時的に利用し、あるいは寄生しながら、ある時点で我々を発症に至らしめる。徐々にではあるが明らかになってきた微生物の宿主寄生(共生)機構を学ぶたびに、「彼らはなんと賢いのだろう。」と感心することがまれではない。研究を企画・実行する過程で、何らかの方法でこの病原微生物をコントロールできないかと熟考し、夢想するときが楽しい。本さきがけ研究に参加できたことを機に、私がいままでやってきた研究のアプローチとは異なる姿勢をとりたい。まずは、有用なゲノム情報や解析ソフトを効率よく利用するため、マウスを握る時間を少し長くしようと思っている。 |
【受賞歴】
|
|
|
|
|
|