JST 独立行政法人 科学技術振興機構
「生体と制御」 Host and Defense
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研究総括
竹田 美文
Takeda Yoshifumi
実践女子大学生活学科 教授
1935年生まれ 徳島県出身
研究総括からのメッセージ
 「生体と制御」研究総括:竹田 美文 (実践女子大学生活科学部 教授)
  ヒトゲノム計画の進展により、ゲノムの情報を研究に活用することが出来るようになっています。一方、病原ウィルスのゲノム情報が明らかになって久しく、病原細菌においても多数のゲノム情報が明らかになりつつあります。これらのゲノム情報を有効に活用して、生体と病原微生物とが複雑に関わっている感染症のメカニズムを明らかにする研究が新しい時代を迎えようとしています。また、アレルギーや免疫疾患の発症のメカニズムの研究もゲノム情報の活用により新しい展開が期待されています。さらに、これまで別分野的要素が多かった感染症と免疫学は、最近の自然免疫系の分子機構の解明に伴い、密接な関連性があることがわかってきています。また、病原微生物の関与が考えられる免疫疾患もいくつか報告されるに至っています。そこで、感染症、免疫疾患を包括的にとらえた新しい発想の下に、感染症については、特にワクチン開発研究を、アレルギー・免疫疾患については、ゲノム情報を利用した遺伝性疾患の病原遺伝子解明、分子レベルあるいは生体レベルの解析による病因解明、そして新しい治療薬の開発研究を目指す若手研究者からの独創性ある提案を期待します。
【履歴】  
1935年 徳島県に生まれる
1954年 徳島県立脇町高等学校卒業
  大阪大学医学部薬学科入学
  教養課程修了後、当時行われていた医学部医学科進学試験を受けて、大阪大学医学部医学科に進学
1960年 卒業
  1年間のインターンを大阪大学医学部附属病院で終え、大阪大学大学院医学研究科に入学
  大阪大学微生物病研究所細菌血清学部・藤野恒三郎教授(腸炎ビブリオの発見者)に師事
  大学院時代前半は病原ビブリオの分類学の研究に従事、後半は大阪大学医学部第一生化学教室の片桐正之助教授(現 金沢大学名誉教授)の下で好塩酵素の研究を行う
1965年 大学院修了、医学博士
1965年4月 大阪大学医学部中央臨床検査部助手
同年7月 大阪大学微生物病研究所細菌血清学部助手
同年9月 米国留学
1965年9月
〜'66年8月
ハーバード大学医学部のDr. B.D.Davisの下で
1966年9月
〜'67年8月
ぺンシルヴァニア大学医学部Dr. A.Kajiの下でポストドクとしてin vitro 蛋白合成の研究に従事
1967年9月 大阪大学微生物病研究所助手に復帰し、蛋白合成におけるポリアミンの役割の研究を行う
1973年 助教授に昇進した頃から、腸炎ビブリオの耐熱性溶血毒の作用機作の研究に転向 その後、毒素原性大腸菌の易熱性エンテロトキシンと耐熱性エンテロトキシン、赤痢菌の志賀毒素、コレラ毒素等の作用機作の研究を行う
1983年2月 東京大学医科学研究所細菌感染研究部教授に就任、腸管出血性大腸菌のベロ毒素の研究を始める
1989年4月 京都大学医学部微生物学教室教授
インド国カルカッタ市のインド国立コレラ及び腸管感染症研究所のDr. G.B.Nair博士との共同研究に本格的に取り組み
1992年10月 新型コレラ菌O139ベンガル型を発見
1994年4月 国立国際医療センター研究所長
1999年4月 国立感染症研究所所長
2001年4月 実践女子大学生活科学部教授
2005年4月 株式会社シネ・サイエンス研究所所長
  その間、日本細菌学会理事長、日本熱帯医学会理事長、日本食品微生物学会理事長等を歴任。現在日米医学協力委員会委員長。またバングラデシュ国際下痢疾患研究センター理事、国際微生物学会連合副会長、国際感染症学会理事、WHO下痢性疾患制御プログラム運営委員等を歴任。
1990年11月 京都における第4回国際腸管出血性大腸菌感染症シンポジウムの会長を務める
1985年11月 小島三郎記念文化賞(毒素原性大腸菌が産生するエンテロトキシンの研究)
1994年11月 武田医学賞(腸管感染症菌が産生する下痢原因毒素の構造と機能の研究)
1998年 4月 日本細菌学会浅川賞(大腸菌が産生する下痢原因毒素の研究)
大学リンク
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