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光の創成操作と展開
研究者紹介

phase1phase22007.10〜2011.3
板谷 治郎 清水 亮介 永井 正也 早瀬 潤子 前田 はるか
宮丸 文章 三代木 伸二 森下 亨
 
  URL:

http://power1.pc.uec.ac.jp/~toru/

 個人プロフィール

【 学歴 】

学習院大学理学部物理学科卒業.電気通信大学電子物性工学専攻博士前期,後期課程修了,博士(理学)

【 職歴 】

日本原子力研究所特別研究生,米国カンザス州立大学ポストドック,電気通信大学量子・物質工学科助手を経て,現在同助教.

−主たる研究内容−
原子・分子・光科学理論.現在は主に,原子・分子の高励起状態などの相関の強い量子系の構造とダイナミクス及び強レーザー場中の原子・分子ダイナミクス.
−趣味−
ピアノ,コルネット,コントラバス
 研究内容紹介

X線回折や電子顕微鏡の実用化によって原子サイズ(オングストローム,10の10乗分の1メートル)の分解能での物質の構造解析が容易に行われるようになりました.最近では,空間的情報に加えて,物質の遷移を分析するため時間軸についても高分解能を持った方法が数多く考案されています.例えば,超短レーザーパルスで生成した電子を約100 keV に加速して電子線回折を行う,超高速電子回折 [Ultrafast Electron Diffraction (UED)] 法が開発され,ごく最近,100フェムト秒(10の13乗分の1秒)程度の時間分解能で固体の融解現象における構造遷移が観測されています.しかし,化学,生物学分野で重要となる電子状態を含めた物質遷移の研究では,従来の時間分解能では不十分であり,さらに高い時間分解能で現象を追跡する新しい手法の開発が望まれています.そこで本研究では,高強度赤外レーザーを用いた原子・分子の新しい超高分解能4次元時空イメージングの理論を開発します.レーザーにより誘起されるイオン化電子の再衝突過程を利用して,空間的には原子サイズ(オングストローム),時間的には分子内電子の軌道周期(アト秒領域,10の15乗分の1秒以下)程度の超高分解能を目標とします(図1).これにより,電子状態まで含めた原子レベルでの物質の状態遷移の研究という新しい分野の開拓をすると共に,光と物質の相互作用についての深い理解を目指します.


図1 高強度レーザーパルスによる超高速イメージングの概念図.(a)典型的な超短レーザーパルスである5サイクル赤外レーザーパルスの電場(E)とベクトルポテンシャル(A).(b)再衝突過程の後方散乱成分による分子の超高速イメージングの概念図.電子はまず,“a”の電場のピーク付近で生成される(トンネルイオン化).そして,約3/4周期後の“b”のベクトルポテンシャルのピーク付近で再衝突し,後方散乱によって検出器で検出され標的分子構造の情報が得られる.“a’”で生成された電子は,左側の検出器(図にはない)で検出される.
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