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光の創成操作と展開
研究者紹介

phase1phase22007.10〜2011.3
板谷 治郎 清水 亮介 永井 正也 早瀬 潤子 前田 はるか
宮丸 文章 三代木 伸二 森下 亨
 
  URL:

http://science.shinshu-u.ac.jp/~thz/

 個人プロフィール

【 学歴 】

1999年大阪大学大学院工学研究科応用物理学専攻博士前期課程修了
2004年大阪大学大学院工学研究科応用物理学専攻博士後期課程修了 (博士号取得)

【 職歴 】

1999-2001年富士写真フイルム株式会社光学機器開発担当
2004-2005年大阪大学レーザーエネルギー学研究センター学術振興会特別研究員
2005年-2006年理化学研究所基礎科学特別研究員
2006年より信州大学理学部物理科学科助教 (現職)

−主たる研究内容−
光物性,テラヘルツ波工学,フォトニック結晶・メタマテリアル
所属学会:日本物理学会,米国物理学会(American Physical Society),応用物理学会
−趣味−
山に分け入ってのんびりすること
 研究内容紹介

構造によって光の制御を行う方法として,フォトニック結晶がよく知られています.これは誘電体を光の波長オーダーで周期的に配列した構造で,それにより光が結晶中に存在できないフォトニックバンドギャップなど,多くの光学特性の実現が可能になります.一方,周期構造以外の構造に,自己相似形を特徴とするフラクタル構造と呼ばれる構造があります.このフラクタル構造はもともと数学上の概念ですが,植物の葉脈や動物の毛細血管など現実世界にも見いだされます.このように自然界と関係深いにも関わらず,光に対してフラクタル構造が与える作用というものは,これまであまり考えられていません.むしろ,フォトニック結晶のような光の多重反射による干渉効果において,フラクタル構造の有益性が考えにくいのが現状です.しかし,フォトニック結晶とは別のアプローチとして,メタマテリアルを考えたときに,フラクタル構造が有益な役割をする可能性があります.フラクタル構造が光に対してどのような作用を及ぼすのか,またフラクタル構造特有の光機能が発現するのか,という問いにはまだ明確な解答は与えられておらず,構造による光の制御に関する非常に興味深いテーマです.

そこで本研究ではテラヘルツ光領域において,フラクタル構造による光作用を探求することにより,フラクタル構造による光制御の可能性を見いだし,新しい光機能素子の創製を目指します.具体的には,フラクタル構造をテラヘルツ光領域のアンテナに応用したフラクタル光伝導アンテナや,メタマテリアルの“単位構造”にフラクタル構造を採用した“フラクタルメタマテリアル”を実現し,フラクタル特有の新奇な光機能発現をねらいます.これらの光機能素子は,現在,新しい光学素子の出現が渇望されているテラヘルツ光領域において強力なキーデバイスとなり,様々なテラヘルツ光応用技術の実用化を促進させることができるものと期待されます.



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