独立行政法人 科学技術振興機構
line01
日本語ページ 英語ページ
 
トップページ
トピックス
領域紹介
研究総括紹介
領域アドバイザー紹介
研究課題一覧
研究者紹介
研究成果
お問い合わせ
領域ニュース
研究事務所
光の創成操作と展開
研究者紹介

phase1phase22007.10〜2011.3
板谷 治郎 清水 亮介 永井 正也 早瀬 潤子 前田 はるか
宮丸 文章 三代木 伸二 森下 亨
 
  URL:

http://www.hikari.scphys.kyoto-u.ac.jp/

 個人プロフィール

【 学歴 】

石川県金沢市出身、東京大学工学部物理工学科卒業、
2001年東京大学大学院工学系研究科 博士課程修了、博士(工学)取得 。

【 職歴 】

科学技術振興事業団 ERATO 五神協同励起プロジェクト研究員を経て、
2001 年より京都大学大学院理学研究科助手(現在は助教)。

−主たる研究内容−
超短パルス光を用いた光励起電子正孔系のダイナミクスの研究、
新しいテラヘルツ時間領域分光法の開発と様々な物質系への応用。
−趣味−
絵を描くこととジョギング。
 研究内容紹介

本研究では超短パルス光技術をベースとしたテラヘルツ光テクノロジーを用いることで、テラヘルツ領域に現れる偶数スピン系の磁気遷移を高精度に観測し、また高強度光源を用いて高速で駆動する手法の開拓を行います。ここで取り扱うテラヘルツ領域( 0.1-10THz )とは光と電波の中間的領域であり発生や検出およびその電磁波応答の解釈が非常に難しい周波数領域です。なぜなら電気的電流Jと光学的誘導電流dD/dtが誘電応答においてそれぞれ同程度に寄与するため、高低周波数極限の取り扱いができません。しかし物性において重要な誘電応答が数多く見られることから多くの研究が盛んに行われています。一方磁気的応答に目を向けてみると、低周波の磁気応答Mと高周波の磁気光学応答Pxyのちょうど谷間の周波数領域にあります。ただし磁気共鳴においては2価鉄など偶数スピン系の磁気共鳴がゼロ磁場でもテラヘルツ領域に現れます。この遷移は医療応用などが可能であるだけではなく、共鳴周波数が高いゆえに振動子強度が大きく高温でも基底状態にありさらには高速で駆動する可能性をもっています。このような共鳴はこれまで強磁場下でのESR測定が行われてきました。しかしテラヘルツ領域での高精度分光やNMRでは標準的に行われている高出力パルス光源を用いた非線形分光が可能になれば、新しい偶数スピン系の汎用センシングおよびスピンの超高速制御への開拓につながります。このような状況を踏まえて近年の超短光パルス技術を駆使したテラヘルツ技術を振り返ってみると、非同期光サンプリング技術や共振器構造による磁場増強、高強度テラヘルツ光発生技術など、テラヘルツ磁気共鳴を励起するに適合した技術が急激に進展しています。そこで本研究ではまず線幅の細いテラヘルツ磁気共鳴を高精度に検出しテラヘルツESRの測定スキームを確立することを目指します。その上で高強度テラヘルツ光を開発し、高周波数の磁気遷移を直接励起することで高速でスピンを駆動する方法論の確立を目指します。


▲UP

Copyright© 2004−2008 JST 独立行政法人 科学技術振興機構 All Rights Reserved