「薬剤耐性化問題の克服を目指した 多剤排出蛋白質の薬剤認識機構の解明とその応用」 多剤排出蛋白質は、細胞から抗生物質や、抗がん剤などの多種多様な薬剤を排出する膜蛋白質です。細胞に入って有効性を発揮する薬剤を、細胞外に排出して、それを無効にしてしまいます。これは院内感染や、抗がん剤耐性の主因であり、臨床上大きな問題になっています。多種の薬剤を認識して排出してしまう仕組みを構造的に明らかにすることにより、これら薬剤耐性化の問題に対する特効薬の開発につなげます。
村上 聡 大阪大学 産業科学研究所 生体情報制御学 助教授
(同上 助手)