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研究代表者・研究課題

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【平成17年度採択】

【平成18年度採択】

【平成19年度採択】

災害時救命救急支援を目指した人間情報センシングシステム

東野 輝夫

東野 輝夫
大阪大学 大学院情報科学研究科 教授

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研究概要

 本研究では、地震や列車事故など短時間に多数の傷病者が発生する事故現場において、生体情報センサを介して傷病者の情報を迅速に収集すると共に、 無線アドホックネットワークを用いて傷病者の位置や病状変化をリアルタイムで監視・収集し、救命活動を行う関係者にその情報を図的に提示する救命救急医療支援システムを構築します。これにより、救命救急の効率化と高度化を実現します。


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実証実験

 大事故・大規模災害などで多数の傷病者が発生した際に、傷病者の脈拍や自発呼吸の状況(バイタルサイン)から救命の順序(緊急度)を一定の手順で決定し、できるだけ多数の人命を救助する「トリアージ」と呼ばれる救命救急方式が導入されています。従来のトリアージでは、「トリアージ・タグ」と呼ばれるタグを傷病者につけることになっていますが、紙製のタグでは傷病者の位置の特定や病状変化の把握ができないため、錯綜した事故・災害現場での傷病者情報の収集や管理に大きな課題を残しています。
 本研究では、列車事故やテロ、ビル災害など数百人規模の傷病者が短時間に発生する状況を想定し、各傷病者に呼吸数や血中酸素濃度を測定するセンシング機器を装着すると共に、災害現場に臨時に敷設した無線ネットワークを介してそれらの情報を収集することで、傷病者の位置や病状変化をリアルタイムに推定・収集し、その情報を消防関係者や医療関係者に図的に提示する救命救急医療支援システムを開発します。


災害時救命救急支援を目指して

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重要技術

(1) 無線通信デバイスの位置推定技術
 GPSなどの位置測位機器が利用できないような環境下でも、災害救助に十分な精度で傷病者の持つ無線通信デバイスの位置や移動軌跡を推定できる位置推定技術を開発します。
(2) トリアージの高度化
 電子トリアージに必要なセンシング精度の策定、病院への搬送順序決定アルゴリズムの設計開発、センシング情報の時間変化を基にした病状変化の早期発見手法の研究開発など、無線通信技術を併用した救命活動の効率化とトリアージの高度化手法の開発を進めます。


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