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研究代表者・研究課題
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安全と利便性を両立した空間見守りシステム
車谷 浩一
独立行政法人 産業技術総合研究所 情報技術研究部門
マルチエージェントグループ長
研究概要
本研究は，環境のセンシングによって得られたデータの解析と，情報共有やシミュレーションによる予測型情報を統合することにより，社会の安全・安心感を提供するような情報サービスを，日常時において利便性を提供している情報通信インフラストラクチャー上において提供する「空間見守りシステム」の実現を最終的な目標とする．具体的な空間として，街角・展示会場・美術館・官公庁のような公共空間・オフィスビルを想定し，個人のプライバシーを保護しつつ人工環境のモニタリングを行い，センサー情報の解析ならびに未来に関する予測情報を統合することにより，安全・安心感と利便性を同時に確保する．
実証実験
ユーザの置かれた状況に応じた情報サービスの提供システムの実証実験を行う．日常時においては展示物説明や観光情報の配信・効率的なナビゲーションを行うシステムを，緊急時にはユーザを安全に誘導するような緊急時避難誘導システムとして動作させる．環境内に埋め込まれたセンシング環境を利用して，ユーザのプライバシーを保護しつつその位置・軌跡情報を取得し，また同時にユーザの置かれた状態を推定する，センシング情報解析インフラ・ミドルウェアにより実現される．
空間見守りシステムの全体構成とサービス
重要技術
１）空間を見守るセンシング環境の構築
人の動きを見守る立体視カメラ，音空間を見守る立体音響認識，近接場の情報交換を行う無線ノード
２）センサー情報を統合解析するミドルウェアとサービス群
センシングデータのリアルタイム取得・データベース集積，確率推論による統合情報解析．協調ナビゲーション・緊急時避難誘導・環境機器制御などのサービス