2期生(H18年度採択) ◆1期生(H17年度) ◆3期生(H19年度)
- 生体膜リン脂質多様性の構築機構の解明と高度不飽和脂肪酸要求性蛋白質の同定
- 新井 洋由
(東京大学 大学院薬学系研究科 教授) - 本研究においては、主に線虫を材料として用い、遺伝学、生化学、およびマススペクトロメーターを駆使しながら、1.リン脂質分子種多様性形成に関わる分子群の同定 2.高度不飽和脂肪酸を含むリン脂質を要求する分子群の網羅的同定 3.高度不飽和脂肪酸を含む新規生理活性脂質の同定の3点に焦点をしぼり、生体膜機能の本質的問題を解決します。
共同研究者
安藤 恵子 | 東京女子医科大学・医学部第二生理学教室・助手 |
- RNA 代謝解析のための質量分析プラットフォームの開発
- 礒辺 俊明
(首都大学東京 大学院理工学研究科 教授) - 近年、低分子のRNA代謝物とタンパク質の複合体が生体内で重要な働きをしている事が明らかにされています。本研究では、最新の質量分析法を駆使した包括的なRNA解析のプラットフォームを開発し、生体内に存在する低分子RNAの実態を明らかにするとともに、RNA/たんぱく質複合体の解析技術を確立することで、プロテオミクスと低分子RNA研究が融合した細胞機能ネットワーク解析の基盤作りを目指します。
共同研究者
高橋 信弘 | 東京農工大学・大学院共生科学技術研究院・教授 |
中山 洋 | 理化学研究所・先端技術開発支援センター・先任研究員 |
- 代謝応答を統御する新たな分子機構の研究
- 鍋島 陽一
(先端医療振興財団 先端医療センター センター長)- 脂質、糖質、アミノ酸などの摂取、体内での代謝、代謝物質による特異的シグナル分子の制御などを統合することによって動物固体のエネルギー代謝が制御されています。我々が同定したβ-Klothoはこのエネルギー代謝を制御する重要な制御因子であると推定され、本プロジェクトではβ-Klothoの機能とその作用機能の解明を基盤としてエネルギー代謝の全体像の理解を目指します。同時にエネルギー代謝は肥満、加齢、メタボリックシンドロームなどと深く関わっており、得られた成果を医学的応用へと発展させます。
- オルガネラ-ホメオスタシスと代謝調節・高次細胞機能制御
- 藤木 幸夫
(九州大学 大学院理学研究院 教授) - 脂質など様々な重要な代謝を担い神経疾患や有用物質生産とも関係の深いペルオキシソームというオルガネラを対象に、そのホメオスタシス(形成と分解)の分子制御と、その破綻により起こる代謝障害を、代謝が支配している分子ネットワークの動態解析により解明し、神経疾患の治療薬や診断法・蛋白質・食料生産のための新しい基盤技術を確立します。
共同研究者
阪井 康能 | 京都大学・大学院農学研究科・教授 |
- 液胞膜エンジニアリングによる植物代謝システム制御
- 三村 徹郎
(神戸大学 理学部 教授)
- 液胞は、植物細胞の大半を占めるオルガネラであり、細胞内環境のホメオスタシス、代謝活性の維持に必須である。液胞膜に存在する機能未知タンパク質の形質転換細胞について、液胞と細胞質に含まれる代謝産物の網羅的解析を行うことで、その機能同定を行うとともに、液胞膜輸送機能の変換で、細胞質の代謝機能を制御する可能性を探ります。液胞膜輸送機能の改変は、植物液胞に貯まることが知られている有用物質の生産制御に大きな新しい可能性を開くものと期待します。
共同研究者
山崎 真己 | 千葉大学・薬学部・助教授 |
杉山 裕子 | 兵庫県立大学・環境人間学部・助手 |
青木 考 | かずさDNA研究所・植物ゲノムバイテク研究室・研究員 |