研究領域「生命活動のプログラム」事後評価（課題評価）結果

１．研究領域の概要

　この領域は生物に特徴的な生命現象の基礎にある生命活動の本態を、主として分子レベルで解明する研究を対象とする領域である。具体的には、高等生物の発生・分化・老化などを含む生命活動の基本にあるメカニズムやそれを遂行するプログラムについてさまざまな方向から追求するものであり、分子レベルの解明を必要とする種々の研究の基礎となるものである。

２．事後評価の概要

２−１．評価の目的

研究の実施状況、研究成果、波及効果等を明らかにし、今後の研究成果の展開及び事業の運営の改善に資すること。

２−２．評価対象研究代表者及び研究課題

（１）伊藤　維昭（京都大学ウイルス研究所　教授）

タンパク質の膜を越えたダイナミズムを支える細胞機能の解明

（２）稲垣　冬彦（北海道大学大学院薬学研究科　教授）

構造生物学に基づくシグナル伝達系の解明とその制御

（３）岡崎　恒子（藤田保健衛生大学総合医科学研究所　教授）

哺乳類人工染色体の開発と個体の形質転換への利用

（４）加藤　茂明（東京大学分子細胞生物学研究所　教授）

遺伝情報制御分子としてのステロイドレセプター

（５）田村　隆明（千葉大学大学院自然科学研究科　教授）

核内因子による遺伝情報発現制御機構の解明

（６）二井　將光（大阪大学産業科学研究所　所長・教授）

酸性オルガネラの形成と機能の解明

（７）吉川　信也（姫路工業大学大学院理学研究科）

水素イオン能動輸送機構の構造生物学的解析

２−３．実施時期

平成１４年１１月２７日〜２８日

２−４．評価方法

　研究総括、研究アドバイザーが評価者を務め、予め研究チーム作成の報告資料に目を通し、研究課題ごとに評価者が研究代表者と面談を実施する。その後、評価者が各自独自に事後評価票を作成し、研究総括がそれらをまとめ、被評価者の意見を聞いた後、全評価者の合意を得て事後評価結果報告書を作成した。

２−５．評価項目及び基準

　(イ) 外部発表(論文、口頭発表等)、特許、研究を通じての新たな知見の取得等の研究成果の状況
　(ロ) 成果の戦略目標・科学技術への貢献

２−６．評価者

研究統括　　　　村松　正實　埼玉医科大学ゲノム医学研究センター　所長

領域アドバイザー

大石　道夫	財団法人　かずさDNA研究所　所長
上代　淑人	山陽学園大学　短期大学　副学長
京極　好正	独立行政法人　産業技術総合研究所　生物情報解析研究センター　センター長
首藤　紘一	財団法人　日本医薬情報センター　理事長
高浪　満	京都大学　名誉教授
野々村　禎昭	財団法人　微生物化学研究会　理事長
水野　丈夫	東京大学　名誉教授
森　　正敬	熊本大学医学部　教授

外部評価者

石井　俊輔	理化学研究所　中央研究所　主任研究員
小澤　 二郎	国立神経・精神研究センター　神経研究所　名誉所長
鈴木　紘一	財団法人　東京都老人総合研究所　常務理事・所長
澁谷　正史	東京大学医科学研究所　教授
西村　暹	萬有製薬株式会社　つくば研究所　名誉所長
野本　明男	東京大学大学院　医学系研究科　教授