研究領域「ソフトナノマシン等の高次機能構造体の構築と利用」中間評価(課題評価)結果

1.研究領域の概要
 この研究領域は、ナノレベルでの分子構造や分子間相互作用の変化等を利用して働くソフトナノマシン等の高次機能構造体の構築と利用に係わる研究等を対象とする。
 具体的には、生体に学ぶソフトナノマシンの動作機構の解析・制御およびその原理を活用したソフトナノマシンの構築、利用に関する研究、タンパク質や合成分子等の高次機能構造体によるソフトナノマシンの高効率エネルギー変換、エネルギー供給、情報の変換、伝達に係わる研究等も含める。なお、本研究領域は戦略目標「情報処理・通信における集積・機能限界の克服実現のためのナノデバイス・材料・システムの創製」および「環境負荷を最大限に低減する環境保全・エネルギー高度利用の実現のためのナノ材料・システムの創製」にも資する。
2.中間評価の概要

2−1.評価対象研究代表者及び研究課題


平成14年度採択研究課題
(1)相沢 慎一(県立広島大学生命環境学部 教授)
 生物ナノマシーン回転運動の一般化作動機構の解明
(2)伊藤 博康(浜松ホトニクス(株)筑波研究所 主任部員)
 タンパク質分子モーターを利用したナノメカノケミカルマシンの創製
(3)遠藤 斗志也(名古屋大学大学院理学研究科 教授)
 タンパク質トランスロケータの作動原理の解明
(4)神谷 律(東京大学大学院理学系研究科 教授)
 振動するバイオナノマシンの原理と構築
(5)原口 徳子((独)情報通信研究機構関西先端研究センター 主任研究員)
 遺伝子デリバリーシステムとしての人工細胞核の創製
(6)原田 慶恵((財)東京都医学研究機構東京都臨床医学総合研究所 副参事研究員)
 DNA分子モーターの動作原理の解明
(7)藤吉 好則(京都大学大学院理学系研究科 教授)
 高次細胞機能構造体観察・制御技術の開発
(8)柳田 敏雄(大阪大学大学院生命機能研究科 教授)
 ゆらぎと生体システムのやわらかさをモデルとするソフトナノマシン
平成15年度採択研究課題
(9)二井 將光((財)微生物化学研究会微生物化学研究センター 室長)
 高効率ナノモーターとしてのプロトンポンプの分子機構解明
2−2.中間評価会の実施時期
平成17年10月14日  
2−3.評価者
研究総括
宝谷 紘一 名古屋大学 名誉教授

領域アドバイザー
石渡 信一 早稲田大学理工学部 教授
金子 邦彦 東京大学大学院総合文化研究科 教授
栗原 和枝 東北大学多元物質科学研究所 教授
郷   信広 (独)日本原子力研究開発機構 特別研究員
曽我部 正博 名古屋大学大学院医学系研究科 教授
月原 冨武 大阪大学蛋白質研究所 教授