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公募情報(審査結果)

「ナノテクノロジー・材料を中心とした融合新興分野研究開発」に関する研究開発課題の採択について

プロジェクト名: ナノテクノロジー・材料を中心とする先端的融合研究開発領域
公募期間: 2006年3月10日〜2006年4月24日
公募課題: (1) ナノ環境機能触媒の開発
(2) 組織制御構造体の開発

文部科学省では、ナノテクノロジー・材料分野を中心とした新たな融合研究領域において、これまでの基礎研究の成果であるシーズ技術を生かして、産学官連携研究体制や研究拠点を構築することにより、研究開発を強力に推進し、技術革新を創出することを目的として、研究機関等に対し、研究開発課題の提案を公募しました。
この度、所要の審査を経て、研究開発課題が採択されましたので審査結果を発表します。

1.公募を実施した研究開発領域
本事業では、平成18年度は、以下のとおり「産学官連携型」の研究領域において、5年以内の期間で下記の領域で研究開発課題を募集しました。

産学官連携型
 シーズを持った大学、独立行政法人等の研究開発機関と実用化を見据えた明確なビジョンを持った民間企業を組み合わせた戦略的な産学官連携の研究体制を構築することにより、ナノテクノロジー・材料と他分野との融合領域において、世界標準につながる革新的な製品・サービスをはっきり見据えた研究領域として以下を定め、研究開発を加速し、技術革新を創出する。

ナノ環境機能触媒の開発

 触媒は、多様な物質合成・分解反応や製造プロセスの要であり、高いエネルギー効率や高い転換効率などの実現による、21世紀の新しい化学プロセス、環境調和型プロセスの創製が、持続的社会の構築において重要である。
 ナノスケールで構造設計・制御された革新的な触媒の研究開発を行い、希少元素の使用量を大幅に削減した環境調和型化学プロセス、環境浄化プロセス、有機合成、創薬や水素製造などの新しい化学プロセスを世界に先駆けて創製する。

組織制御構造体の開発

 軽量で高強度の構造体の実現は、移動体のエネルギー高効率化、装置の小型化・複雑な機能の装荷、資源使用量の削減を可能とするなど、エネルギー・環境分野をはじめとする、様々な技術分野・領域に必要とされている。
 材料の設計、加工、製造技術を駆使した、組織制御に基づく高機能な高比強度構造体は、次世代高速移動体や将来の人的作業の省力化をバックアップするシステムなどの高機能化のみならず、外的負荷作用時の安全性・長寿命性の保証なども可能とする。このため、組織制御構造体の創製技術を世界に先駆けて構築する。

2.研究開発課題の採択まで
「ナノテクノロジー・材料を中心とした融合新興分野研究開発」(産学官連携型)について、平成18年3月10日(金)から4月24日(月)の期間、一般公募を実施しました。
研究開発領域ごとに、外部有識者からなる審査検討会において、1次審査で書面審査を実施し、2次審査でヒアリング審査を行いました。(別添1参照

3.採択した研究開発課題
審査検討会における検討に基づき、以下の研究開発課題を採択しました。(別添24参照
1 ナノ環境機能触媒の開発
課題名:「革新的環境・エネルギー触媒の開発」
チームリーダー名:堂免 一成(国立大学法人東京大学大学院工学系研究科教授)
課題名:「還元的酸素分子の活性化に基づく新しい環境調和型物質転換」
チームリーダー名:石原 達己(国立大学法人九州大学大学院工学研究院教授)

2 組織制御構造体の開発
課題名:「超高速度軽量移動体を可能にする複層鋼板とTiシートの複合構造」
チームリーダー名:小関 敏彦(国立大学法人東京大学大学院工学系研究科教授)

4.今後の予定
提案者に対しては、研究開発実施に当たって留意点、不採択理由等を付して審査結果を通知するとともに、速やかに採択課題の提案者と委託契約を結び研究開発を開始する予定です。
(お問い合わせ)
 研究振興局 基礎基盤研究課
 ナノテクノロジー・材料開発推進室 氏原、寺澤
 電話:03−6734−4100(直通)
03−5253−4111(内線4354)