研究開発構想(個別研究型)
生体分子シークエンサー等の先端研究分析機器・技術
プログラム・オフィサー(PO):杉山 弘(京都大学 物質-細胞統合システム拠点[iCeMS] 特任教授)
研究開発課題名 |
タンパク質の非破壊シークエンシングのためのN/C末端ラベル化法の開発 |
研究代表者 |
相川 春夫 |
研究代表機関・役職 |
東京大学 大学院理学系研究科 助教 |
研究開発概要 |
タンパク質およびペプチドの非破壊単分子配列解析を目指し、それに必須な技術の一つである標的タンパク質のN/C末端タグ化・ラベル化法の開発を行います。独自のRaPID法を用いてタンパク質のN/C末端を特異的に認識するペプチドを取得し、その結合を足場として標的をラベル化します。本研究で開発するラベル化法は標的の修飾状態に非依存的で、理論上あらゆる標的をラベル化可能です。また、簡便にラベル化可能で、汎用性の高い方法論です。 |
研究開発課題名 |
トランスロコン型ナノポア計測法による1分子ペプチドシークエンサーの開発 |
研究代表者 |
上村 想太郎 |
研究代表機関・役職 |
東京大学 大学院理学系研究科 教授 |
研究開発概要 |
従来のペプチド配列決定法では不均一混合試料が対象外になる点や試料を多量に必要とする欠点がありました。これを解決するために、トランスロコン型ナノポア計測法を開発し、機械学習を活用することによって、増幅できないペプチド分子を直接1分子レベルで配列決定します。さらに測定チップの多チャンネル化と集積化によって装置の小型化を実現します。 |
研究開発課題名 |
ナノギャップ生体分子シークエンサーの研究開発 |
研究代表者 |
谷口 正輝 |
研究代表機関・役職 |
大阪大学 産業科学研究所 教授 |
研究開発概要 |
ナノポア・ナノ流路にナノギャップ電極が融合したナノ構造を用いて、ペプチドの1分子電気伝導度の直接計測(1分子直接計測)により、ペプチドシークエンスを行えるナノギャップ生体分子シークエンサーを開発します。さらに、化学修飾されたアミノ酸と非天然アミノ酸の1分子直接計測により、翻訳後修飾解析を実現します。 |
研究開発課題名 |
集積化DNAオリガミナノポアによるトランスクリプトームシーケンシングの開発 |
研究代表者 |
ガネシュ・パンディアン・ナマシヴァヤム |
研究代表機関・役職 |
京都大学 高等研究院物質―細胞統合システム拠点 主任研究員 講師 |
研究開発概要 |
RNAの構造情報と配列情報を確実に読み出すための迅速な生体分子シーケンシング技術の開発に取り組みます。DNAオリガミで形成される空間にナノポアを包含した“DNAオリガミナノポア”を使ったシーケンシング法(NanORI-Seq)を開発し、多様なRNA修飾や高次構造の検出と配列の同時読み出しを行います。これを基盤に、最先端のマイクロ流体チャンネルを備えた統合型NanORI-Seq搭載デバイスの開発を目指します。 |
研究開発課題名 |
無電解金めっきナノポア温度可変シークエンサーによる長鎖DNA・RNA・ペプチドの解読 |
研究代表者 |
真島 豊 |
研究代表機関・役職 |
東京科学大学 総合研究院 フロンティア材料研究所 所長・教授 |
研究開発概要 |
世界に先駆けて開発した150℃の耐熱性を有する再利用可能な独自の無電解金めっき(ELGP)ナノポアを用い、読み出し精度を向上させ、シークエンスライブラリとベースコーラーを開発することにより、紐状の生体分子である長鎖DNA・RNA・ペプチドを、シークエンス温度の操作により一気通貫で解読する、高温でのシークエンス可能な革新的シークエンサーを開発します。 |
研究開発課題名 |
空間多重エピゲノム解析技術の開発と実用化 |
研究代表者 |
三浦 史仁 |
研究代表機関・役職 |
東京大学 大学院新領域創成科学研究科 特任教授 |
研究開発概要 |
組織内のそれぞれの細胞のDNAに対して複数のエピゲノム情報と当該細胞の組織内の空間位置情報とを同時に書き込む技術を開発します。エピゲノム情報は抗体とDNAメチル基転移酵素を組み合わせたメチル化フットプリンティング法により、空間位置情報はDNAメチル基転移酵素とマイクロ流路デバイスやインクジェット技術を組み合わせたメチル化空間バーコーディング法によりDNAに書き込みます。 |
採択に関するお問い合わせ
国立研究開発法人科学技術振興機構 先端重要技術育成推進部
公募担当 E-mail: k-program
jst.go.jp