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> リン脂質極性基を有するポリマーの製造技術
創薬・ライフサイエンス関係
委託開発課題名
リン脂質極性基を有するポリマーの製造技術
研究者
中林宣男(元 東京医科歯科大学)、石原一彦(東京大学)
委託開発企業
日本油脂株式会社
開発期間
平成6年3月〜平成11年3月
委託開発費
8億円
概要
医療用チューブやカテーテルの材料として、シリコン、ポリエチレンなど使用されているが、これらの材料は生体から異物と認識され血液凝固などの拒絶反応を誘起するという問題点があった。
本新技術により、生体膜(細胞膜)の構成成分であるリン脂質極性基(ホスホリルコリン基)を導入することにより、タンパク質や血球等が極めて付着しにくいなどの従来にはない高度な生体適合性を有するポリマーを製造することに成功した。
用途・利用分野
コンタクトレンズ・化粧品分野で利用されている。また、人工臓器や医療用具の表面処理などの利用へ展開している。
(参考資料)
1.人工血管を用いたMPCポリマーの生体適合性の評価
MPCポリマーをコートした人工血管
(8ヶ月後も開存)
MPCポリマーをコートしていない人工血管
(90分で閉塞)
2.MPCポリマーを配合した化粧品