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クロージング

原田: 悪口を言い出すときりがないのであれなのですが、やっぱりプログラムマネージャー制度というのは、すごくいい制度だなと私は思いました。ある程度責任を持たせて、今回の場合は最初3年間なのですけれど、お金の額を言うとあれですけれど、最初15億程度からスタートして、最後増額を繰り返して20億程度まで結局使ったことになったのですが、やはりある程度責任を持たせて、それに対してコミットさせて、コミットさせたのをちゃんと結果として表すようにマネージメントをしていく。
いつも私は言ってるのですけれど、研究はやっぱり土と水と種が必要だと。土は環境で、水はお金で、種は人だと。今回は、人はもういい人がいるので、あとはお金と場だけだなと。場に関して言うと、できるだけそういう事務的な仕事は皆さんにしてもらわないように、研究だけに集中してもらう場を作ってもらう。これは自分の研究室も同じ考え方で今やってるのですが、研究室のメンバーにはお金で苦労をさせないと、自分が全部やると、その代わり研究だけをやってもらうと。その代わり、研究で絞めますよというのは、私の考え方です。だから、前の研究所にいたときもそうですし、研究をしないやつはもう完全に絞めまくってましたし、それのExcuseをさせないために絶対事務仕事をさせなかったというのが、私の考え方なので、基本はそれを踏襲していただけです。なので、マネージャー制度ってすごく重要だと思ってます。唯一ImPACTで足りなかったなと私が思ってるのは、もう少しプロジェクトがうまくいったらインテンシブを付けてほしかったなと。実は50億から60億ぐらいもうちょっとほしかったなと、倍ぐらいほしかったなというのが、私の考え方です。だからちゃんとPM(プログラム・マネージャー)間でコンペをやって、だめなPMはお金を大幅に減らし、うまくいっているPMには大幅に増やしてほしかったなということとが1点目です。
あとは、JSTとかに文句を言うつもりはないのですが、ImPACTのプログラムっていくつかの種類が実はあってですね、研究というよりも本当にピュアな、細胞とか、そういう医療でももっとプリミティブ、ほんとにBasementのところのImPACTもありますし、原子系、原子核とかそういうすぐに成果の出ないもの、あと宇宙に上げるようなもの、絶対に衛星を3年間であげることができるはずのないプロジェクトもあるし、我々のようなプロジェクトもあるのですが、ちょっと温度差がありすぎて、スピード感が全然違う。我々はやはり早く社会実装をしたいので、それに向けた、やっぱり集中したスピード感のある議論とか評価をしてほしいと。数年間先を目指した細胞とか、新しい再生医療をするとか、そういったところに重きを置いているものが一緒に評価されてしまうというのは、やっぱり問題で、やはりスピード感があるものに対して、スピード感のある評価体制、支援体制をというのをどう作るべきかということが今後の課題になると思います。
今回1番よく分かったことというのは、先ほど永井先生がおっしゃられたように、研究でいうとヘテロな関係、プロジェクトでいうと省庁を越えるようなものというのは、絶対に必要で、これを今後は続けていかないといけないと思います。少し気になっていることは、今はどうしてもすごく次の大きな成果を狙わないといけないので、例えばムーンショット型というような、人を月に送ろうとかそういったかなり大きなネタをやろうとしてるのですが。気になってるのは、こういう時系列で医療データをつなぐということ、これは月に人を送るわけではないですが、日本、人類の将来に関してすごく重要なことで、足元をちゃんとやり切れてないのに、空を見てていいのかなというのはちょっと思ったりするところです。だからそこに対しての省庁を越えたアプローチというのは、多分やっていかないといけないのかなというのは、私のこのプロジェクトの3年間を通して思ったことです。
河井: ありがとうございます。内閣府の人に言わせると、国があんまりいろんなことを四の五の言っても、あんまりものごとが動かなくなっちゃうから、旗は振るんだけれどあんまり口は出さないみたいなことを言うのです。あんまり割と正面切ってそういうこと普通に言うのです。なにかでも逆にちょっとそれも中途半端なみたいな感じもするのですけれど、ちょっとここであんまり悪口を言ってもしょうがないのです。ということで僕はこのテーマすごくおもしろかったなと思っていて、ヘルスケアもスマートファクトリみたいな話も、もちろんセキュリティを含めて、これからどうしても大切になっていく話だと思うので、もっともっとこれを本当に社会実装というところにつなげていって先生たちにやっていただけると嬉しいなというふうに思ってます。ここまでとさせていただこうと思います。どうもありがとうございました。