最新の研究を支援し、日々新しいことに出会える喜びがあります。

産学共同開発部 事業推進グループ

大林 嵩

大学院理学研究科修了
2016年入職

PERSON JSTの人

01 多種多様な研究と業務に触れ、支援する

 学生時代は大学院で化学を専攻、基礎研究をしていました。こうした専攻では、将来、企業などの研究職につくのが主流ですが、私は少し違う方向を模索しました。もともと好奇心の幅が広く、専門分野を深掘りするより、多種多様な分野を知りたい気持ちがありました。そこで「化学や研究が好き」という想いを生かしつつ、いろいろなことに関われる仕事はないだろうかと探していく中で、研究支援の仕事に注目しました。JSTを知ったのは、たまたま大学院の指導教授が以前JSTの基礎研究支援プログラムを受けたことがあったことがきっかけです。
 実際に入職して、就活中に抱いていたこうした想いは十分満たされています。さまざまな分野に関わることができ、また業務面も非常に幅広いのが特色です。特に、私の所属する産学共同開発部は、JSTの中でも業務が多岐に渡る部署で、自分の性格にも合っていると感じています。

02 実用化開発を支援するための公募事業を運営

 産学共同開発部は、産学連携を支援する部署の一つ。担当業務は、大学の先生方の研究成果を企業が活用して実用化する段階を支援することです。大学の研究成果は論文などの形で発表されますが、これを製品などにして世に送り出すには企業による実用化開発が必要です。しかしそれには相当の資金と時間がかかります。
 そこで、私たちは企業に向けた公募事業を運営しています。そこに応募された開発課題を審査し、支援に値すると判断された企業に研究開発資金を提供しています。JSTの産学連携支援プログラムにはさまざまなものがありますが、私はその中でも最も実用化に近いところを担当しています。分野には制限はありませんが、大学など公的な研究機関が特許出願をしている課題であることが条件です。
 私の業務は、事業の周知から、公募要領の作成、公募説明会の実施、審査、採択課題の進捗管理、展示会やイベントでの開発成果の広報などまで多岐に渡ります。仕事で関わる人も多く、大学の研究者や企業の開発担当者、財務担当者、審査をお願いする外部の有識者などさまざまで、貴重な経験を積むことができます。

03 研究成果が実用化され、収益になることに手応え

 この仕事のやりがいは、大学の優れた基礎研究の成果を世に送り出すお手伝いができること。「実施料」という形で目に見えることも手応えになっています。実施料とは一種の利用料で、例えば基礎研究が製品などになり、企業が収益を得た場合、その一部を大学や研究者に還元するしくみです。
 また、仕事をしていてうれしいのは、貴重な出会いがたくさんあること。JSTの外部には、大学の一流研究者、企業のトップ、ベンチャー企業の創業者がいますし、内部には一般の職員のほか、企業での研究開発経験のある専門性の高い職員もいます。普通なら新人職員が出会えないような人達とも対等な立場で仕事をするので、一般企業よりも成長できる部分も多いと思います。今後は産学連携支援なら、青色発光ダイオードのように社会に大きく貢献できるイノベーションを、また基礎研究支援ならノーベル賞につながるような仕事ができたらうれしいですね。

1日のスケジュール

9:30 メールチェック
10:30 来客打ち合わせ(担当事業への応募を検討している企業と研究者が来訪)
11:30 面談メモ作成。グループ内で共有。
12:00 昼食
13:00 部内打ち合わせ(展示会での事業紹介の準備)
14:00 公募説明会準備(説明資料、ホームページ作成など)
16:00 報告書チェック
19:00 翌日の仕事を確認、帰宅
※所属部署および掲載内容は取材当時のものです
PAGE TOP