イノベーションが次々と生まれるプラットフォームの創出をめざしています。

イノベーション拠点推進部 企画課
係長

平野晶子

大学院生命機能研究科修了
2007年度入職

PERSON JSTの人

01 日本の科学技術の成果を社会につなげる仕事への魅力

 大学では応用物理学を専攻し、工学サイドから生命科学にアプローチする研究をしていました。JSTに入ったのは、専門分野に閉じるよりも、もっと広い世界で活躍したいと思い、社会との関係の中で日本の科学技術を発展させていくことに魅力を感じたからです。
JST については、私の指導教授をはじめ、周囲の研究者にJSTの支援を受けた人がいたので学生の頃から知っていました。ただ当時はJSTをファンディング・エージェンシーとして見ていたので、それ以外の役割については入社してから詳しく知りました。
 入社以後、部署や業務は何度か変わりました。入社直後からファンディング事業に携わり、バイオインフォマティックス分野の研究開発の支援を担当。2年後、戦略的創造研究推進事業に異動し、CREST(イノベーションのもととなる新技術シーズの創出をめざす研究開発)の研究領域の立ち上げやマネジメント業務を手がけました。その後、文部科学省に出向しました。ここでは大学発ベンチャーを起業前段階から支援しリスクは高いがポテンシャルが高いシーズの事業化を行うプログラムを担当し、このプログラムの文部科学省からJSTへの移管に携わりました。

02 革新的なイノベーションを創出する、よいプラットフォームを模索

 出向期間を満了して現在の部署に配属され、産学連携を支援しています。この部署が今めざしているのは、イノベーションが次々に生まれる推進体制(イノベーションプラットフォーム)を大学等に築くこと。と言っても何が解かはわからないし、解が一つとも限りません。そこでまずはよいモデルケースを作るべく、複数のプログラムを走らせています。また、支援後もプラットフォームの活動が発展的に、自立的に継続していくことを理想としています。私はそのための施策の検討・企画、関係機関との調整など担当しています。
 JSTの事業は、文部科学省が政策方針や提言をとりまとめたものをもとに、財務省に対して予算要求をすることで予算が確保されます。しかしこの仕事にも表れているように、文科省とJSTは上下関係というより、パートナーとしての色彩が強く、互いに議論し、より良い形で支援体制を整えることをめざしています。

03 創造的な研究成果を社会につなぐ、その現場にいるおもしろさ

 今の仕事のやりがいは、ファンディングを通じていろいろな方々と知り合えること、そして創造的な研究成果を社会につなげることに携わり、その現場に立ち会えることだと思います。
 日本の現状を打破するにはイノベーションが不可欠だとよく言われますが、革新的なイノベーションを大学だけで実現することはできません。一つ屋根の下に、大学、企業、研究開発法人、さらに地域などから多様な人材・知・資金が集まり、将来の日本のありかたを考えたうえで、しくみを作ることが必要。このように、この仕事には異なる組織をまとめ、新しいしくみを作るおもしろさがあります。
 JSTの人材は多彩です。いろいろな経験を積んで中途で入った職員もいて、一緒に働いているだけで学べることも多いです。文系出身者も理系出身者もいますし、女性職員の比率も高いと思います。そうした多様な背景を持つ職員が、目標が決まると一丸となる、そんな社風もJSTの大きな魅力だと感じます。

1日のスケジュール

9:30 出社(通勤中に新聞で科学技術、大学などに関する記事に目を通す)。
メールチェック。部の主要メンバーのスケジュール確認。 至急対応の案件を確認、1日の業務の予定を立てる。
11:00 関係機関(主に文科省)からの依頼を受けて資料作成
12:00 昼食
13:30 担当している事業の関係機関を訪問し、打ち合わせ
15:00 産学連携に関する勉強会に出席
16:00 課員全員が集まって課会(月1回)。部全体の重要項目やスケジュールについて情報共有する
18:00 翌日の業務を確認。業務終了後、共済会のサークル活動(茶道)に参加
20:00 帰宅
※所属部署および掲載内容は取材当時のものです
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