01 日本の科学技術の成果を社会につなげる仕事への魅力
大学では応用物理学を専攻し、工学サイドから生命科学にアプローチする研究をしていました。JSTに入ったのは、専門分野に閉じるよりも、もっと広い世界で活躍したいと思い、社会との関係の中で日本の科学技術を発展させていくことに魅力を感じたからです。
JST については、私の指導教授をはじめ、周囲の研究者にJSTの支援を受けた人がいたので学生の頃から知っていました。ただ当時はJSTをファンディング・エージェンシーとして見ていたので、それ以外の役割については入社してから詳しく知りました。
入社以後、部署や業務は何度か変わりました。入社直後からファンディング事業に携わり、バイオインフォマティックス分野の研究開発の支援を担当。2年後、戦略的創造研究推進事業に異動し、CREST(イノベーションのもととなる新技術シーズの創出をめざす研究開発)の研究領域の立ち上げやマネジメント業務を手がけました。その後、文部科学省に出向しました。ここでは大学発ベンチャーを起業前段階から支援しリスクは高いがポテンシャルが高いシーズの事業化を行うプログラムを担当し、このプログラムの文部科学省からJSTへの移管に携わりました。
