さきがけ 研究者

研究課題名

自己組織化集合能による高触媒活性サイトのプログラマブル合成

プロフィール

保田 諭
保田 諭
Satoshi Yasuda

最終学歴:2001年 筑波大学大学院工学研究科知能機能工学専攻 修了(工学博士)。2001年~2005年 筑波大学大学院にて走査型プローブ顕微鏡による分子のナノ物性について研究。2005年~2009年 産業技術総合研究所 ナノカーボン研究センターにてカーボンナノチューブ合成について研究。2009年~2011年現在 北海道大学大学院理学研究院化学部門 講師。2014年 同准教授。カーボン材料の合成とその触媒能について研究。
専門分野:カーボン合成、表面科学
趣味:スキー、スキューバーダイビング、旅行

*プロフィールは終了時点のもの


研究内容紹介

クリーンなエネルギー源の一つに水素と酸素を原料とした燃料電池が注目を浴びていますが、一般家庭へのさらなる普及のためには、高価で資源的制約があるPtを使わない、かつエネルギー効率が高い非貴金属系電極を開発することが急務となっています。近年、グラフェンなどの二次元材料構造内に窒素原子やリン原子、空欠陥構造を置換すると、酸素の四電子酸素還元能が発現することが明らかとなり、貴金属フリーの低コスト燃料電池カソード電極触媒として大きな期待が集まっています。一般に、カソード電極触媒界面で起こる酸素の四電子還元反応は遅く、大きな電荷移動過電圧によるエネルギーロスが生じます。このため、本来、酸素分子が有する還元能から予測されるエネルギーより少ないエネルギーしか取り出すことができないのが現状です。非貴金属二次元材料を燃料電池用カソード触媒電極として利用するためには、さらなるエネルギー効率の向上が不可欠であり、触媒電極界面でおこる酸素の四電子還元反応がより高速な触媒活性サイトを新しく創出することが課題となっています。これまで、液相および気相、真空合成法などといった合成法を駆使し、二次元材料内に様々な触媒活性サイトをドーピングする試みが行われてきました。しかしながら、原料物質を単に混合しランダム反応により合成するこれら従来手法では、四電子酸素還元反応に最適な触媒活性サイトのみをドーピングしたり、その幾何構造や密度、分布を厳密に制御して触媒活性能を最適化することは不可能でした。

この課題を解決し、ブレークスルーを起こすためには、これまでの合成手法とは異なる新しい解決法が求められています。本研究課題では、これまでに確立した化学気相蒸着法や電気化学重合法などの合成技術をより発展させ、原料物質のもつ自己組織化能を用い、触媒活性サイトが単原子レベルで規定された二次元触媒材料を自在に作り出す合成技術を開発します。これにより、酸素分子が所望の結合力かつ吸着配向で結合する、幾何構造や電子状態、分布が原子レベルで制御された触媒活性サイトを創出し、高効率な酸素還元界面を持つ新奇なカソード触媒を創出することを目指します。

投稿記事一覧

論文(原著論文)発表

2013/02/15
[論文発表] 保田 諭 准教授(北海道大学 大学院理学研究院)【さきがけ】

学会発表・招待講演

2014/09/27
[学会・講演] 保田 諭 准教授(北海道大学 大学院理学研究院)【さきがけ】
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