システム障害事例にみる報道の論調
1.システム障害時の説明責任性の重要性
「情報システムの信頼性評価手法の調査報告書(IPA:2009年2月)」で報告されたメディアの論調を含む40 件の障害案件について、説明責任を果すための改善点の有無の観点で分析を行い、 34 件(85%)の障害事例で、
・ステークホルダーとの合意による障害対応の提示や
・迅速な障害報告、原因追究等の観点
で有効であることが検証できた。
<効果が見込まれる障害事例>
1.ステークホルダーとの障害時対応の合意形成で効果が見込める事例
・チェックインシステム
・銀行システム
・トラック料金徴収システム
2.迅速な障害報告や原因追究等で効果が見込める事例
・銀行勘定システム
・システム障害
・料金徴収システム
出典:情報システムの信頼性評価手法の調査報告書(IPA:2009年2月)
2.システム障害事例にみる報道の論調
システム障害時の対応状況 | 日本 | 米国 | 欧州 | |
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システム障害に対する世間の認識 報道の論調から) |
システムの信頼性に対する期待が高く、責任の追及や政府の対応からの要請もある。 |
システムへの信頼は低く、その利用に自己責任を伴うという考え方が一般的である。 |
独、英国など一部の国では、システムの信頼性への期待が高く、障害時の責任にも言及する。 |
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報道の論調 | 原因分析 | ○ | ○ | |
今後の対策・対応 | ○ | ◎(利用者側の対応含む) | ○(影響範囲の報道を含む) | |
責任追及 | ◎ | △(対応が不十分な場合) | ○(ドイツ、英国など) | |
政府の対応 | 検証や勧告、指導等 | ◎ | ||
企業の対応 | 今後の対策 | ○ | ○ | ○ |
被害金額の保障 | △(被害額が大きい場合) | △(ドイツ、英国など) |