研究総括：安井 至

　CREST「二酸化炭素排出抑制に資する革新的技術の創出」研究領域は、平成20年度の発足以来、新概念・新原理に立脚した二酸化炭素排出抑制技術の創出を目指し、太陽電池・バイオマス・燃料電池・蓄電池・熱電素子・半導体インバータといった幅広い技術を対象として研究を推進してまいりました。このように他に類を見ないほど多種多様な研究分野の中で、研究者たちは、互いに刺激を受けて相乗効果を発揮することにより開発に向けた効果的な研究を推進し、研究者としての成長を実感できたことと思います。一方で、研究総括と領域アドバイザー自身も刺激的な環境のなかで、研究者への助言・指導を与えながら、自身の専門的な知見と洞察をより一層と深めることができました。
　研究領域の発足以来、毎年度、合計六回にわたり公開シンポジウムを開催してきましたが、研究領域の最終年度となる本年度で最後の公開シンポジウムとなります。本年度終了する研究課題3件がこれまでの研究成果を報告し、排出抑制への貢献について今後の展望を述べます。また、研究総括と領域アドバイザーによる特別講演とパネルディスカッションを企画しました。これまでの研究領域の活動を総括するとともに、未来に向けた今後の様々な見通しを議論いたします。