CRDSシンポジウム

11/7CRDSシンポジウム 「科学技術イノベーションにおける統合化」講演録

閉会挨拶
中原 徹 CRDS副センター長

最後のご挨拶を申し上げます。まず本日ご登壇いただいた皆様方に深く御礼を申し上げます。本日は一言で言うと、本当に面白いシンポジウムだったと思います。本音の議論も非常に多く聞けたので、本当に得難い経験をしたシンポジウムだったと考えております。

さて、本日の登壇者の方々のお話を聞いておりますと、吉川センター長が最初におっしゃった通り、やはり日本には色々な壁があるなということを感じました。学問にもあるし、産業界にもあるし、色々なところに壁がある。しかしながら、私が感じたのは、その壁の中に、色々な知恵が埋まっているんじゃないかということです。従って、本日は「統合化」ということがテーマであったわけですが、やはり日本が今抱えている難しい問題がいっぱいあるわけです。少子高齢化の問題でありますとか、地方の問題もありますし、そういった色々な難しい問題に真剣に取り組んでいくために、やはりこういったところにある知恵を総動員して、まさに統合化していくということが大事なのだということを本日、強く感じた次第であります。そのためには、やはりそういった場をかなり意図的に設定していく、ということが必要だろうと思いますし、それにも増して皆さんが何度も繰り返しおっしゃいましたが、やはり人の問題というのが出てきます。こういった壁の中にある知恵を、あるいは壁の中にある人を繋ぎ合わせて、問題の解決を図っていくためには、相当な人材が必要になるのではないかと思います。また、こういう場を動かしていくマネージャーのような方というのも、非常に強い能力とを持たなければいけないので、やはりこういった人材を作っていくということが大きな課題なのだなということを強く感じた次第でございます。

最後に、昨年のCRDSのシンポジウムは、CRDS設立10周年の記念シンポジウムでございました。このことはCRDSが現在から次の10年に向けて歩んでいるということを意味するわけですが、皆さんご承知の通り、これまでCRDSの活動というものは、エビデンスに基づき、中立性やその公平性を持ったものとして、皆様から一定の評価を得てきたところであると考えております。これからもこういった評価や皆様の信頼を維持していくことは、非常に大きな努力を要することであるのではないのかと思っております。これからの10年は、皆様お感じになっておられる通り、前の10年にも増して難問が待ち受けている時代だと思います。この中でCRDSは、これまで以上に目線を高く持ち、積極的に外と交わって、皆様のご協力とご支援をいただきながら次の10年を歩んでいきたいと強く考えるところでございます。

本日最後まで残ってご清聴いただきました会場の皆様に感謝申し上げると共に、非常に熱のこもったディスカッションを行っていただきました登壇者の方々に再度感謝申し上げて、私のご挨拶といたします。どうもありがとうございました。



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