2019年3月
(ワークショップ報告書)俯瞰ワークショップ報告書 次世代医薬・基盤技術の動向と展望、推進すべき研究開発戦略/CRDS-FY2018-WR-12
エグゼクティブサマリー

 20世紀後半以降、世界中の産業界とアカデミアが膨大なリソース(資金、人材など)を投入し、熾烈な医薬品開発競争を繰り広げている。現在、医薬品は世界で100兆円規模の巨大な市場を形成している。その規模はますます拡大すると予想され、医薬品は今後ともライフサイエンス研究の最も重要な社会実装の方向性であり続けると考えられる。そのような中、わが国が中長期的に医薬品領域で存在感を発揮し続けるため、優先的に取り組むべき研究開発テーマを調査・検討し、取りまとめたものが本報告書である。各章の概要は次の通りである。

【第1章:調査方法の概要】・・・本編1頁~2頁
 2017年12月より調査を開始し、文献調査、WEB公開情報調査、約50名の有識者との意見交換、計2回のワークショップ開催、などを実施した。

【第2章:調査結果の概要(※)】・・・本編3頁~36頁
 今後、わが国が国家プロジェクトで戦略的に推進すべき重要研究・技術開発課題を、『現時点では萌芽的、或いは部分的な実用化段階にある技術だが、中長期的(10-15年後)に世界の医薬品領域の主流になると考えられる“創薬基盤技術”および“モダリティ”』という条件で絞り込み、その概要を取りまとめた。

【第3章、4章:ワークショップ開催報告】・・・本編37頁~190頁
 2018年3月4日(有識者13名発表)、2018年11月17日(有識者10名発表)に実施したワークショップ開催結果を取りまとめた。

【参考:平成31年度 調査予定テーマ】・・・本編191頁~193頁
 一連の調査を通じ、中長期的に医薬品領域で最も大きな存在感を発揮し、技術開発のみならず重厚な基礎研究や社会実装などの多面的検討が必須である『治療用“デザイナー”細胞(微生物)創出に向けた基盤的研究・技術開発と医療応用』構想を見出した。現時点での概要を取りまとめた。

<成果発信、施策化等>
 本調査の推進と並行して、早い段階から文部科学省、経済産業省などとの連携を開始し、例えば文部科学省/AMED「革新的バイオ医薬品創出基盤技術開発事業(H25-30)」の後継にあたる、文部科学省/AMED「先端的バイオ創薬等基盤技術開発事業(H31-)」の発足に大きく貢献した。

(※)一連の調査活動を通じて見出された、今後重要になると考えられる重要研究・技術開発テーマ群

  • A)創薬プロセスの革新(7頁~)
  •  【1】実験・評価系(7頁~)
    • ①ヒト高再現オルガノイド
    • ②ゲノム編集(モデル作出/医療応用)
    • ③人工染色体(ヒト化モデル/ヒト化抗体)
    • ④イメージング(機能ライブ観察、ネットワーク観察)
    • ⑤臓器チップ(Organ-on-a-chip)
  •  【2】標的探索、対象層別化(12頁~)
    • ①免疫インフォマティクス(レパトア解析)
    • ②症例データ大規模構造化(診断支援、DRなど)
    • ③実験のロボット化(拠点構築)
  •  【3】分子設計・付加価値(15頁~)
    • ①立体構造解析(Dry×WET、de novo設計、前処理)
    • ②DDS/生体材料/デバイス
  • B)既存モダリティの高度化、新たな視点(18頁~)
  •  【4】低分子~中分子医薬(化合物)(18頁~)
    • ●PPI創薬[タンパク間相互作用]
    • ●Target Protein Degradation 創薬[タンパク分解]
    • ●高分子医薬の低分子置換
  •  【5】中分子医薬(ペプチド)(21頁~)
    • ●人工ペプチドの物性改良(細胞膜透過性など)
    • ●治療標的開拓(PPIなど)、低分子置換 ほか
  •  【6】抗体医薬(22頁~)
    • ●多様な抗体取得(構造ベース、de novoなど)
    • ●多方面での活用(DDS、実験技術、モダリティ融合) ほか
  •  【7】ワクチン/アジュバント/抗菌薬/抗ウイルス薬(23頁~)
    • ●DNA/mRNAワクチン
    • ●微生物学基礎研究に基づく新規感染症治療・予防薬探索 ほか
  • C)新規モダリティへの挑戦(26頁~)
  •  【8】核酸医薬(26頁~)
    • ●レギュラトリーサイエンス(安全性、品質評価)
    • ●人工核酸改良、核酸医薬タイプの開拓 ほか
  •  【9】免疫細胞医薬(27頁~)
    • ●人工免疫細胞創出(ゲノム編集、免疫学など)
    • ●GMP製造、レギュラトリーサイエンス(HTA) ほか
  •  【10】遺伝子治療(30頁~)
    • ●in vivo /ex vivo技術(ベクター、ゲノム編集など)
    • ●GMP 製造、レギュラトリーサイエンス(HTA) ほか
  •  【11】マイクロバイオーム医療(32頁~)
    • ●有用菌群同定(生命・医科学、培養・評価技術)
    • ●製剤化、GMP製造、レギュラトリーサイエンス ほか
  •  【12】ファージ治療(34頁~)
    • ●治療用ファージ設計(微生物学、ゲノム編集)
    • ●製剤化、GMP製造、レギュラトリーサイエンス ほか
  •  【13】デジタル医療(35頁~)
    • ●治療アプリ開発(行動療法、疾患治療)
    • ●レギュラトリーサイエンス(HTA、薬価) ほか

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