2015年1月
(ワークショップ報告書)科学技術未来戦略ワークショップ「中低温域作動の革新的反応と材料ワークショップ」報告書/CRDS-FY2014-WR-11
エグゼクティブサマリー

化学品合成など、燃焼以外の化学反応を固体イオニクスによる電気化学反応に適用する研究開発はまだ緒についたばかりであり、研究事例も限定的な状況にある。化学品合成における化学反応では反応速度のみならず、目的生成物への高い反応選択性が求められることや、吸熱反応のように自発的に進まない反応も存在することなど、燃料電池分野のように完全酸化という発熱反応を利用した電気化学反応とは異なる課題が存在する。これらの課題は、反応速度および反応選択性を両立できる中低温域で電気化学的反応と触媒反応を適切に融合し利用することで対応できる可能性が考えられる。しかしながら現状、中低温域で作動する固体イオニクス材料が実用化されておらず、このような研究はほとんど手付かずの状況にある。
本ワークショップでは、この空白となっている研究領域に着目し、触媒化学、電気化学、固体イオニクス研究分野において、複数の分野に精通した専門家の方々より、触媒反応と電気化学反応を融合させたこの新しい化学反応方法の可能性、さらにはその方法を確立するために推進すべき基盤技術に関しての話題を提供していただき、技術的ポテンシャルや課題を明らかにすることを試みた。さらには化学品合成やエネルギー変換・利用などさまざまな化学反応に利用できると考えられるこれらの化学反応方法について、産業界専門家の方々よりニーズや期待、具体的な化学反応プロセスに関する話題およびコメントをいただき、応用開発の方向性を議論した。またこのような研究テーマを推進する際の、研究領域の融合・拡大の必要性、国として主導すべき研究推進体制についても議論した。

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