2014年3月
(ワークショップ報告書)科学技術未来戦略ワークショップ 社会インフラ強靭化のための研究開発戦略/CRDS-FY2013-WR-16
エグゼクティブサマリー

科学技術振興機構(JST)/研究開発戦略センター(CRDS)は、JSTの研究開発戦略を立案するとともに、我が国の研究開発の推進に資する基礎データおよび知見の収集とそれに基づく戦略的研究分野の提言を行っている。
CRDSでは平成24年度に、社会が望み求めること(社会的期待)と具体的な研究開発領域/課題の抽出を独立に進めた上で、両者を結びつける(邂逅させる)一連のプロセスを実現した。その結果、検討すべき研究分野の一つとして「強靭で持続可能な社会インフラのデザインと構築」が取り上げられ、平成25年4月に社会インフラチーム(総括:木村英紀上席フェロー、チームリーダー:豊内順一フェロー)が編成された。
社会インフラチームは、「老朽化する社会インフラ・ストックの急増」、「少子高齢化に伴う、インフラへの公共財源投資の抑制、管理・保守の技術・人材の不足」、「東日本大震災での反省に基づく、災害対策強化への要望」という、インフラに係る社会的課題の解決を目指し、システム科学に基づいた「強靭で持続可能な社会インフラのデザインと構築」を実現するための科学技術戦略立案を目的としている。
チームの調査・検討内容をより深化する活動の一環として、「社会インフラ強靭化のための研究開発戦略」ワークショップを開催し、橋梁、地盤、コンクリート、3次元モデル、3次元計測、地震防災、アセットマネジメント、下水道管路網などを専門とする有識者より最先端の技術、研究開発、標準化、業界などの動向に関する発表と意見交換を行うこととした。本ワークショップでは、さらに社会インフラに係る様々な情報やデータを統合的に集約・管理・モニタできる仕組みの構築に関する研究開発の技術的ボトルネックなどの把握と、今後の課題抽出・研究推進にあたって必要な方策、また本研究領域に公的資金を投入する意義の明確化などを議論することを目的とした。同時にメンテナンス業務の社会的/経済的地位の向上、ビジネス領域としての確立、ひいては科学技術領域としての体系化の可能性もあわせて検討することを目指した。
その結果、当該分野の研究開発を国が主導すること、インフラをセンシング・モデリングし、そのデータに基づいて様々な予測をし、チェック、修正、そして再チェックというサイクルを回すためのプラットフォームの構築と運用が重要であることなどが確認された。また、これらを実現するための研究テーマの設定や成果の現場への実装に重要な方策および課題が挙げられた。
今回のワークショップで得られた意見や提案を整理、統合し、多くのステークホルダーとの関わり方やアウトプットイメージを明確にすることに留意しつつ、社会インフラチームが作成する提案書(戦略プロポーザル)へと反映する予定である。

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