2013年3月
(ワークショップ報告書)科学技術未来戦略ワークショップ報告書水循環システム構築の研究開発戦略/CRDS-FY2012-WR-11
エグゼクティブサマリー

 科学技術振興機構(JST)/研究開発戦略センター(CRDS)は、JST の研究開発戦略を立案するとともに、我が国の研究開発の推進に資する基礎データおよび知見の収集とそれに基づく戦略的研究分野の提言を行っている。平成 24 年度に検討すべき研究分野として「水処理システムを含めた持続的な地域水処理システムの構築」が取り上げられ、水循環システムチームが構成された。チーム発足後は主に文献調査や有識者インタビューを通じて、流域圏水循環システムの多面的な分析・評価を可能とする研究開発課題の抽出を行ってきた。その結果、都市や水処理設備等の人工システムと流域圏の自然環境、さらには社会・経済環境までを取り扱うことができるシステム、より具体的には異なるモデル群を統合可能で、様々なシミュレーションを実施できる「統合プラットフォーム」の構築がこれからの重要な課題となり得るとの仮説を得た。持続的な地域水循環システムを構築するためには、これまで以上に水資源の有効活用、環境負荷の抑制、省エネ・省資源化を推進しなければならない。統合プラットフォームの適用により、水循環システム全体のモデル化が可能となり、それによって総合的な理解と、課題解決のための全体的な最適化、および管理・運用が容易になると期待できる。さらに、研究開発プロジェクトの推進を通じて、必要なシステムの社会への実装によって社会的課題の解決を図る「システム構築戦略研究」の深化とシステム科学の新しい成果が得られると考える。検討の一環として、平成 24 年 12 月 22 日(土)に「水循環システム構築の研究開発戦略」ワークショップを開催し、有識者の意見を伺うこととした。ワークショップでは、当該研究分野の立ち上げについて、これまでの研究の紹介や考えられる研究課題の検討を行った。水循環システム構築に関する研究開発の必要性及び可能性、また研究開発推進の課題を探ることも目的とした。水循環システム構築やモデル統合の効用と困難性、新規性かつ持続性のある研究開発課題、システム構築方法論の深化に向けた研究のあり方等を議論し、研究開発における技術的ボトルネックの把握と課題抽出に努めた。

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