2013年1月
(ワークショップ報告書)ナノテクノロジー・材料分野俯瞰ワークショップ 報告書(全体会議)/CRDS-FY2012-WR-05
エグゼクティブサマリー

 本報告書は平成 24 年 9 月 8 日、JST-CRDS 主催で開催されたナノテクノロジー・材料分野俯瞰ワークショップ(全体会議)における議論と結論を要約した報告書である。CRDS では、それに先がけて、第一線の有識者約 70 名にアンケートを行い、それをベースにして、領域別のワークショップを 4 回に分けて実施した。ナノテク・材料分野における最新のシーズの把握、領域別の技術展望などが主たる目的で、その結果は以下のように整理された。詳細は、既刊のワークショップ報告書を参照されたい(CRDS-FY2012-WR-02)。(1)ボトムアップアプローチのナノテク対象スケールが拡大し、より大きなクラスタ、超分子、人工量子系などメゾスケールに進出の気配(計算科学、計測のマルチスケール化)。(2)トポロジカル絶縁体などの新物質、強度・靭性両立の構造材や新相変化メモリなどの新材料、シリコン薄膜液相プロセスなど半導体新プロセスの登場。(3)生体適合界面、非平衡系と界面、有機デバイス界面など未解決課題の山積。(4)諸ナノ技術の融合や既存技術との統合により複雑なデバイス、ナノシステムを目指す動き。(5)出口例から示唆される機能として、グリーンテクノロジー(省資源、省エネルギー、再生可能エネルギーの諸技術、それに資するセンサ技術、ノーマリ・オフ・コンピュータ、人工光合成の応用)、バイオテクノロジー(生体システムの計測マルチスケール化、マルチモーダル化、生物規範工学)への貢献。(6)計算機科学への広い応用期待(データマイニング、諸インフォマティクス、物質材料基盤ソフトウェア開発、先進製造技術)。 以上の 4 回にわたる領域別のワークショップの結果をグローバル競争下の日本という視点で整理し、今後の戦略構築の中でどう位置づけるのか、その基本方針を注意深く議論しておく必要がある。これが今回のワークショップ開催の動機であり目的であった。ワークショップでの議論においては、研究領域の選定以上に、研究開発を推進するシステムやそれをイノベーションにつなげる仕組みの重要性が確認された。

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