2011年7月
(ワークショップ報告書)科学技術未来戦略ワークショップ報告書 恒常性維持解明に関する研究推進/CRDS-FY2011-WR-02
エグゼクティブサマリー

 「恒常性」(homeostasis)は生命現象の基本原理の一つであり3つの制御システム(免疫系、内分泌系、脳神経系)がその中心的な役割を担う。従って恒常性の統合的な理解は、これらのシステムの相互作用の解析が鍵を握る。しかしながら、我が国では、各研究分野が独立して研究を推進する傾向が強く、上記に示した恒常性維持機構の統合的な理解に関する研究は十分に進んでいるとは言いがたい。一方、分野別の動向をみると、例えば内分泌・代謝研究分野などでは恒常性の維持に関係する新たな制御因子(シグナル分子)が日本の機関から多数報告されている。また、脳神経の分野でも研究の推進によって多くの知見が創出されている。よって恒常性に関する新たな枠組みの設定やこれに基づく統合的な研究開発の推進は我が国独自の進展が期待され、多様な成果も見込まれる。
 以上を踏まえ、独立行政法人 科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センター(CRDS)では、我が国における恒常性研究の課題を明らかにするために、免疫系、内分泌系、脳神経系の有識者や各専門分野の間に位置する学際領域の研究者などが参加するワークショックを開催し、研究開発の推進方策などについて検討を行った。ワークショップは、恒常性の維持解明に繋がる分野融合の萌芽的研究および数理モデル化に関連する研究事例の紹介(セッション1)、研究開発の今後の展開と研究推進方策の検討(セッション2)、研究シーズと社会的ニーズとの邂逅に関する検討(セッション3)に分け、セッション2ならびに3においては、パネルティスカッションならびにフロアディスカッションを行う構成とした。

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