2011年3月
(ワークショップ報告書)「先制医療」/CRDS-FY2010-WR-13
エグゼクティブサマリー

 独立行政法人科学技術振興機構 研究開発戦略センター(JST-CRDS)臨床医学ユニットでは、今後わが国において必要となる臨床医学分野の研究開発課題を検討するために、2型糖尿病、がん、アルツハイマー型認知症を事例とした俯瞰的な調査を行った。各疾患の治療の現状、研究開発の状況、規制や制度との関連性などについて調べた結果、急速に少子高齢化が進み、医療費負担の増大が懸念されているわが国では、加齢に伴ってリスクが増大する疾患に対しての発症前またはできるだけ早期の段階での適切な対処が今後きわめて重要になるとの認識に至った。一方、科学技術の観点からは、遺伝素因の解明やバイオマーカー関する研究開発が今後大きく進展すると期待された。これらを踏まえ、JST-CRDSでは、科学的な根拠に基づき疾患を発症の前段階から高い確率で診断、予測し、適切な時期に治療的な介入を行うこと、またそれによって疾患の発症を遅延ないし防止することを目指す医療のあり方を「先制医療」として検討することとした。 本ワークショップは、先制医療の実現に向けて今後国として推進すべき研究開発の方向性を、専門家による情報提供と議論に基づいて導き出すことを目的とした。具体的には基盤となる基礎研究(ゲノミクス、プロテオミクス、メタボロミクス、疫学)と4つの事例疾患(アルツハイマー型認知症、2型糖尿病、骨粗しょう症、乳がん)をテーマとして検討を行った。

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