2010年2月
(ワークショップ報告書)科学技術未来戦略ワークショップ「空間空隙制御・利用技術」報告書/CRDS-FY2009-WR-05
エグゼクティブサマリー

近年、物質・材料の設計自由度ならびに制御性が格段に向上し、既存バルク材料では実現困難な新機能を発現する物質が多数創出されている。特に、持続可能社会の実現や生物多様性の確保に不可欠な、環境・資源、エネルギー等の諸分野における新材料開発においては、貯蔵、分離、触媒、光電/熱電変換、超伝導、構造材料等に関わる新機能の発現や、飛躍的な機能性の向上に世界的な期待が高まっている。それら新物質の研究開発を先導し、推進するための指導原理の一つとして、「微細な空間・空隙を設計・制御することにより、革新的物質機能を生み出す方法論」は、コアとなる重要な概念である。これら新物質開発の方法論と具体化するための諸技術は、地球規模の社会的課題解決や、我が国の産業競争力強化に大きく寄与することが期待される。 一方、現状では、“空間・空隙”をキー概念とする物質・材料に関連する多くの研究分野は縦割り的に、または、分散して存在し、さらに、イノベーションを誘発するメカニズムとしての基礎・シーズ志向研究者と応用・ニーズ駆動型研究者との議論も、十分な広さと深さを持って継続的に行われているとはいえない実状がある。そこで、「ナノスケールの微細な空間・空隙を有する物質の次元、形状、寸法、組成、規則性、結晶性が設計、制御され高度に組織化された材料の創出とその利用技術」を空間空隙制御・利用技術と定義し、当該研究開発に公的資金を投入する必要性・意義を判断するために、2009年10月26日に「空間空隙制御・利用技術」ワークショップを開催した。本報告書は、開催前のアンケートや仮説検証も含めた、ワークショップでの議論の総括を記し、それに基づく重要課題をまとめたものである。

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