2009年3月
(ワークショップ報告書)科学技術未来戦略ワークショップ報告書 無線通信基盤技術の研究開発に関するフィージビリティスタデイ/CRDS-FY2008-WR-13
エグゼクティブサマリー

 独立行政法人科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センター(CRDS)は、科学技術の研究分野を俯瞰的に展望し、今後重要となる研究領域、課題を系統的に抽出し、社会ニーズの充足と社会ビジョンの実現に向けた研究開発のファンディング戦略を立案・提言している。この活動の一環として、「無線通信技術」に関して提言すべき研究課題について検討し、無線通信方式、材料、デバイスなどの無線通信技術の研究に関して、国が方式からデバイスまで連携をとった基盤的技術研究に対してファンディングすることが妥当かどうかのフィージビリティスタディを実施することになった。この検討を進めるため、方式から材料・デバイスまでの統合的な無線通信技術の研究開発をテーマにした本ワークショップ「統合無線技術検討会」を開催した。 本ワークショップでは、有識者とCRDSによる事前の検討および、ワークショップの参加者への事前の質問という形で、論点をまとめ、当日の議論を行った。無線通信技術に関して幅広く検討し、研究提言すべき基盤的研究分野はなにか、その分野での研究推進に国がファンディングするのは妥当か、どのような研究課題や推進方法が考えられるかについて議論した。
 ワークショップでの検討の結果、次の二つの結論を得た。
 ・ 基盤的な無線通信技術に関して方式から材料・デバイスまでの連携した研究推進には意義があり、国内の公的研究機関等で行われていない、基礎的な取り組むべき研究課題がある。
 ・ 具体的には、新しい無線通信方式の研究、周波数有効利用技術に関する研究(ミリ波などの未利用周波数帯の利用、空間多重による有効利用、コグニティブ無線のような割当済み周波数の動的有効利用)、およびそれらを実現するアナログ回路技術や、材料・デバイスの基盤的研究である。
 また、研究課題とは別に、大学での無線技術者、回路技術者の育成という面で、日本の研究開発力の維持発展のために留意して育てていかなければならないという重要な示唆も得られた。
 CRDSでは本ワークショップでの議論をふまえて、今後戦略プロポーザルの検討を行う予定である。

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