2008年3月
(ワークショップ報告書)「フードナノテクノロジー検討会」-食品産業へのナノテク・材料技術応用- 報告書/CRDS-FY2007-WR-17
エグゼクティブサマリー

2000 年以降、各国における研究開発投資が増大する中で、ナノテクノロジー・材料分野の技術は急速に発展し、「フードナノテクノロジー」や「ナノフード」といった言葉が近年欧米で生み出されている。欧米諸国では、政府機関や産業界、大学、一般消費者を含めたシンポジウム等が頻繁に開催され、フードナノテクノ研究の方向性や、安全性・社会受容についての積極的な対話が始まっており、科学技術の発展を見据え、今後どのような取り組みが必要であるかについての議論が重ねられている。既に欧州では FP6 および 7 の枠組みにおいて研究プロジェクトを推進し、米国は農務省主導のもとで研究開発を推進している。一方、日本では、大学等公的機関や産業界で安全性評価を含めた研究開発が部分的に進められているが、欧米ほどの取り組みにはなっていない状況である。我が国は現在、食料自給率は 39%、農産物については 28%と、いずれも低下する状況にある中、世界的な食料価格高騰の流れに晒されている。また、食料輸入が増大する中、中国からの冷凍食品輸入に際しての毒物混入事件は、食の安全に関する新たな問題を投げかけている。このような背景にあって本検討会では、日本の低い食料自給率を補う食品産業はあるのかどうか、ナノテクノロジーは食品産業に貢献できる可能性があるのかどうかについて、安全性に関する取り組みを含めた日本の研究開発の方向性を議論した。食品の科学と工学を「ナノテクノロジー」という軸で見たときに、我が国の研究開発・技術の現状を把握し、個々にどのような技術課題が存在するかを俯瞰することを、検討会の一つの目的とした。

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