2008年1月
(ワークショップ報告書)科学技術の未来を展望する戦略ワークショップ「クロスメディエーターの機能解明に基づく食品機能評価基盤技術の創出」報告書/CRDS-FY2007-WR-12
エグゼクティブサマリー

ヒトの腸内には、ヒトの全細胞数(1013コ)より多い腸内細菌(数100種、1014コ)が存在し、炎症性腸疾患や肥満など様々な疾病との関連が指摘されている。消化管内で起こっていることは、これまでブラックボックスであったが、ゲノム解析技術の進歩等により、その全体像に迫れる時代に突入している。腸内細菌やその代謝産物の動態、それらが生体に与える影響などの基礎知見を収集すると同時に、患者の腸内細菌叢が健常者とどのように違うのかを明確にし、それらの成果を機能性食品などの開発につなげることができる段階にある。医療費抑制、予防医療の流れ、国民の健康志向の高まりを背景とした機能性食品等の創出への期待に答えるためにも、国としてこの分野の基盤整備に着手する時期にあると考えられる。このような状況を踏まえて、CRDSでは、国のファンディングの対象となる研究領域として、「クロスメディエーターの機能解明に基づく食品機能評価基盤技術の創出」を抽出した。本研究領域は、生体と腸内細菌間および腸内細菌同士間における相互作用の媒介因子をクロスメディエーターとして捉え、その機能を解明し、得られた成果をin vitroの予測モデル構築などに反映させることなどにより食品の機能性評価の新たな技術基盤を創出するものである。本ワークショップでは、5〜10年先を見据えて、食品の機能性評価技術基盤の創出につながる研究開発戦略を産学官の研究者により検討した。

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