2007年3月
(ワークショップ報告書)「生体における細胞機能の特異性決定機構」報告書/CRDS-FY2006-WR-10
エグゼクティブサマリー

 研究開発戦略センター江口グループが行ったライフサイエンス分野の俯瞰作業の結果、重要研究領域の一つとして「生体における細胞機能の特異性決定機構」が抽出された。「生体における細胞機能の特異性決定機構」は、生物学的微小環境(Nicheと呼ぶ)にある幹細胞が増殖、分化し、分化した細胞が老化、そして細胞死に至る過程において、細胞機能の発現と、これの破綻・異常による疾患発症の機構を統合的に解明する研究領域である。細胞生物学を主軸においた本研究領域は、近年、再生医療などに代表されるように、人々の健康に対する貢献が大いに期待されている研究分野である。一方、現在、わが国は、すでに高度高齢化社会へ突入しており、人口スペクトラムにあわせた医療対応、また労働力の維持が課題となりつつある。本ワークショップでは、このような社会情勢をふまえつつ、有識者による討議を通じて、疾患制御を目指す本研究領域の具体的な推進内容、関連技術の進展予測、および推進上の課題点を明らかにし、研究開発戦略の立案に資することを目的として開催した。平成18年12月27日(水)に、科学技術の未来を展望する戦略ワークショップ「生体における細胞機能の特異性決定機構」を開催した。「幹細胞とNicheの相互作用」、「細胞の老化、および染色体の動態」、「ゲノムとエピゲノムによる遺伝子発現制御」の3セッションを設定し、2名のコーディネーター(理化学研究所 発生・再生科学総合研究センターディレクター 西川 伸一氏、東京大学大学院医学系研究科 教授 宮園 浩平氏)の元、第一級の研究者より選出された13名の当該分野の有識者によって討議を行った。

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