2005年7月
(ワークショップ報告書)持続可能な発展を目指す生態系・生物多様性研究開発戦略プログラム/CRDS-FY2005-WR-02
エグゼクティブサマリー

 生態系・生物多様性分野における研究開発戦略の策定に向けて、CRDS/JSTの井上グループは、平成17年4月24日に「科学技術の未来を展望する戦略ワークショップ-持続可能な発展を目指す生態系・生物多様性研究開発戦略プログラム-」を開催した。北海道大学大学院地球環境科学研究院甲山隆司教授をコーディネーターとし、国内の大学・研究機関に在籍する有識者、文部科学省担当課官、およびCRDS/JSTのメンバー、総計19名が参加した。このワークショップでは、生物多様性の低下が生態系機能の劣化をもたらし、その結果、人類の生存に不可欠な生態系サービスの劣化を招く過程を把握・評価する方法と、そのために必要な研究課題について議論した。
 人間活動が生態系におよぼす影響に関する知見の多くは定性的なものであり、生態系の持続的利用には、定量的な理解に支えられた影響評価技術の確立が急務であるという点を議論の出発点とした。また、累積・複合的な生態系への影響、あるいはその結果引き起こされる生態系の劣化に関しても多くの知見が集積していないことも確認した。
 以上の確認を踏まえ、「生態系機能・サービスに注目した生物多様性の機構論的解明と評価技術」に関する重要課題について議論を行った。その結果、社会ニーズも考慮しつつ火急に研究成果を得ることが必要な4つの研究課題が抽出された。
・先端技術に基づく生物多様性と生態系機能の関係解明
・広域スケールの生物多様性とその変容過程の観測技術開発
・メタ解析による機能解析、予測モデルの確立
・生態系の保全・管理と社会経済活動を統合した統合評価ツール
また、上記4つの課題について、5年先、10年先の達成目標の提示も含めた更に詳細な個別研究課題と推進方策を、参加者を対象に行ったアンケート調査により抽出し、提案に含めた。

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